Balloon_君と過ごす日々へ_ 3

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Blue

先週は元気だったのにな、


なんで、すぐ体調悪くなっちゃうのかな、


おれ。



自分の出来の悪さに嫌気がさす。


風 撮影は、どうする？


『やるっ、やらせて、お願い、っ』


風 分かってる、大丈夫だから


今日の撮影だけでも、

なんていう俺の勝手な我儘に


菊池は何も言わずに了承してくれた。



・



なんとか撮影を終えたはいいけど


頭がぐらぐらして、意識が飛びそう。



聡 ケンティー大丈夫だよ、


勝 すぐ、救急車くるから！


風 中島、あとちょっと頑張れよ、


マ ケンティー……ｸﾞｽｯ




みんなの声がだんだんと遠退いて、


次気づいた時はベットの上だった。



医 健人くん分かるかな？


『……せんせ、』


体調が悪くなるとすぐに来る病院


小さな頃からお世話になってる先生


いつもは安心するはずなのに、



今日は辛くて辛くて仕方ない。



医 明日から検査しよう、


『どれくらい、？どれくらい入院しなくちゃいけない、ですか、せんせ、？』


医 まだ何とも言えないけど3週間くらいかな


『……そっか、』




また、心にぽっかり穴が空いた


先生にも、メンバーにも、スタッフさんにも、




俺の体は何度迷惑をかければ気が済むのだろう





世間から見た俺とは違うだろうけれど



どうしても好きになれなかった




自分の身体が。




＿＿＿＿



病院に運ばれてから1週間が経った


ある程度検査は終えて少しだけ楽になった生活



けれど心は辛いままだった。





俺は何もかも周りとは違うのだ。






心臓病には先天性の患者もいれば生活習慣病などの患者もいる。


けれどどちらも手術で完治する人が多い。


それに先天性患者の多くは小さな子供

同年代の仲間なんてほとんどいない。



暇な時間は子供の面倒をみることを頼まれることもある。



そこで子供によく言われるんだ


「お兄ちゃんはいつ手術するの？」


「お兄ちゃんはいつ退院するの？」



って。




俺はその度に


『お兄ちゃんはもうすぐ手術するんだ。』



子供相手に嘘をつく。



今日もほら、


一昨日手術を終えて退院する子のお見送り





「ねー、けんと兄ちゃんはいつ退院するの？」


『俺はね〜明日！』


「そうなんだ、楽しみだね！」


『うん、』




子供の無邪気な笑顔が頭から離れない。


俺はいい大人なのに、



また嘘をついたんだ。

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