爆裂と爆殺魔人 ページ34
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爆殺魔人もぐにんにんとは。その名の通り、爆殺が得意の呪霊である。
もぐにんにんが居ると分かると、周囲は悲鳴やらで騒ぎ始める。当主が「紅魔族の試練は中止にするしか…」と呟いたところで、俺は咄嗟にこれは不味いと判断した。
紅魔族の試練なんて、気まぐれにしか開催されないのだ。もし、俺が出張の間にされたらどうする?! いや、そうじゃない。今、今じゃないと駄目なんだ。今じゃないと、夏のあの事件に間に合わない!!
「俺にっ、提案がある!! 爆殺魔人もぐにんにんを倒した奴が次の当主になるってのはどうだ」
「……成程、それで行こう。
皆の者! Aの言う通り、爆殺魔人もぐにんにんを倒した者が当主の座に座る権利を得る!!」
手を挙げ、大声で言った言葉は思い付きの割に高評価だったようだ。当主の宣言と共に、周りから「おおおおおぉぉ!!」と、雄叫びが上がる。七海が耳を塞ぐほど煩い。
「……なんかよくわからないけど、もぐにんにんを倒せばAが当主になれるって事だよね? 僕、ちょっと探してくるよ!」
「ちょっ……!? 灰原! 勝手に何処かに行くな! 灰原!!」
「あ、ちょ、お前ら! そっちは邪神の墓しかない……って、足速すぎるだろ!!」
もぐにんにんを探しに行く灰原。それを追いかける七海。さらにそれを追いかける俺。風のように試験会場から俺らは去ることになった。
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「そもそも、僕はもぐにんにんの姿がわかんないんだった! これだと探せないなぁ…ねえA。もぐにんにんってどんなの?」
「爆殺魔人もぐにんにんの姿形か? 書物では、紅く輝く一つ目の二足歩行をする丸い呪霊らしいが…。百年ほど前に竜巻術式と
「呪霊の名前だけでも頭がおかしくなるのに謎の情報まで加えないでください頭がパンクします」
邪神の墓にて頭を抱える七海。そろそろ慣れてほしい頃合いだがそんなことよりだ…誰よりも先に、もぐにんにんを見つけて倒さなければ。
なら、どうすれば……と考えていたところ、灰原が俺の肩を突く。
「ねぇ、もぐにんにんってこんな感じ?」
「ん? 七海の鉈を弄っているコイツか? 確かに書物と同じ見た目だが……同じ…は、はぁ?!!」
灰原が指を指すそこには、爆殺魔人もぐにんにんが七海の鉈で遊んでいた!?
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モナカの中の粒あんの中のあずき - この作品面白かってここまで夏休みの宿題もほっぽりだして一気読みしちゃいました!更新楽しみにしてます!! (8月18日 20時) (レス) @page37 id: 5a8fdc6461 (このIDを非表示/違反報告)
ぷっちん(プロフ) - 更新頑張って下さい!応援してます! (2023年5月3日 15時) (レス) id: bdddc4d914 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - まじさいっこー!このすば大好きだからめっちゃ嬉しいです!楽しみにしてます! (2022年6月21日 15時) (レス) @page24 id: ed520dee7f (このIDを非表示/違反報告)
ナチテト@ワイ日本語おかしすぎワロタ - 呪具の名前、 「紅麗主刀」(べにれいかずとう) と、「赤爆勝刀」(あかばくしょうとう)とか、ホントにセンスないのですが、どうですか………? (2022年5月17日 17時) (レス) @page21 id: b29450610e (このIDを非表示/違反報告)
しふぉん(プロフ) - 更新嬉しい…これからも無理なく頑張って下さい! (2022年5月13日 15時) (レス) @page23 id: 9274152077 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シロツメココロ | 作成日時:2022年2月11日 22時