夢の先【爆豪勝己】 (ページ40)

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私たちはずっと手を繋いで帰った

電車に乗っている間も

改札を通るときも

一度も手は離さなかった

かっちゃんとこうやって手を繋いだのはいつぶりだろう

かっちゃんは私の家の前まで送ってくれた

でも……

『(…まだ…離したくないな…)』

家の前につき、並んでいた体を向かい合わせるがお互い手を離そうとはしない

手は離さないくせにお互い少し下を向いて動かない

今日のことがあったからか、かっちゃんを1人にしたくなかった…
いや…私が一緒にいたかっただけかもしれない…

『(…家に上がってお茶でも！とか言っちゃう？
いやいや…そんなこと今までしたことないし…
もう少し歩く…のも疲れてるだろうし…)』

どうやってかっちゃんと一緒にいる時間を延ばそうか考えていると、いきなり家の玄関が開いた

ガチャッ

『「！！！」』

玄関が開く音がした瞬間お互いとっさに手を離した

誰かと思い振り返ってみるとお母さんだった

母「あら？Aおかえり
何してるの？家入らないの？」

『う…うん、入るよ』

するとお母さんは私の奥に立っていたかっちゃんを見つけた

母「あらー！勝己くんじゃないの！久しぶりねぇ！」

爆「うっす…」

母「そういえば光己さんに会ったとき、仕事で夜遅くなるって言ってたけどご飯大丈夫？
よかったらうちで食べて行かない？」

『そうなの？』

爆「ああ…

ババアが食材買ってきてるんで今日は大丈夫っす」

母「そう…？久しぶりに勝己くんとご飯食べれると思ったのに残念…
A、お母さん買い忘れたものがあるから買い物行ってくるね」

『うん、わかった』

母「それじゃあね勝己くん」

爆「ぅっす」

そう言ってお母さんは買い物に行ってしまった

『(…かっちゃん家で一人なんだ…
疲れてるのに今から自分でご飯作るなんて…
あっ！そうだ！)

ねぇかっちゃん！ご飯私が作ろうか？』

爆「はっ？」

『だってかっちゃん疲れてるでしょ？
わたし今日、授業でも何もしてないし
ご飯作るくらいならできるから！

着替えたら行くから先に家帰ってて！』

爆「…待つ」

『…え？でも…』

爆「…うっせぇ…とっとと着替えてこいや」

『あ…うん』

リビングにでも上がって待っててもらおうと思ったのに
かっちゃんは「ここでいい」と言い、玄関に腰掛けた

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