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貴｢なんで轟くんが出てくるかしらないけど
たしかに、彼となら上手くいくかもね｣
少し嫌味たらしく言ってやると
やり返すようにぶっきらぼうな声が飛ぶ
爆｢別にいーんじゃねェの
お似合いだろ｣
そんなこと嘘でも爆豪には言われたくなかったのに
怒りなのか、悲しみなのか、よくわからない感情でぐちゃぐちゃ
貴｢そうだね、爆豪とは違って優しいし、話聞いてくれるし、怒鳴らいし、怒鳴らいし！｣
ムキなってそう言えば、挑発されたように爆豪も返す
爆｢あぁ、そうだなァ！
てめぇみてーな我儘な女の相手する轟が可哀想に思えてくるわ！｣
貴｢………｣
せっかくの再会なのにこれだ
熱くなった目頭はもうとっくに限界で、大きな雫が次から次へとこぼれ落ちる
爆｢今更泣いてんじゃねェよ………｣
ああ、そうだ
そう言えば私、爆豪の前では泣かないようにしてたな
気づいてたんだこの人
私が泣いたら、ただでさえ疲れてるのに余計に疲れさせるだけだって、一人で抱え込んで、耐えられなくなって、爆発して、爆豪にぶつけて…
私が勝手に自分を追い込んでたんじゃん
貴｢なんで好きになっちゃったんだろ………｣
爆｢なっちまったもんはしょーがねェだろ…｣
ガヤガヤと賑わう空間で、私たちだけまるで別の場所にいるみたいにお互いの声しか耳に入ってこなかった
お互い怒鳴りあったせいか、冷静を取り戻してきて
あの頃を思い出すように言葉を紡ぐ
貴｢もう少し大人だったら違ってたかな｣
爆｢今ならもう大人だろ、お互い｣
貴｢今更もう遅いよ｣
爆豪がどういうつもりで言っているのか分からないけど
やり直しなんてきっと効かない
そう思うことにして、気づいた気持ちに蓋をしようとしていたのに
爆｢ンなのわかんねーだろうが｣
そう言って立ち上がり、私の手を引き歩き出す爆豪
貴｢ちょ、ちょっと…｣
爆｢おい切島、コイツ連れて先帰る｣
切島の返事を聞くこともなく部屋を出て車に載せられる
もう黙ってついて行くことしか出来なくて
そのまま一年ぶりの爆豪のマンションに来てしまった
部屋に入るなり玄関だというのに爆豪は噛み付くようなキスをする、何度も何度も降り注いで
2人ともお酒が抜けていないからか、体が熱くて息が上がっている
酸素が足りなくて頭は真っ白になり、私はただただ無我夢中で爆豪の激しいキスに応えた
へばった私を見据えてか、唇を離されるとくらりと足がもたつく。それを支えるようにして横抱きにし、寝室まで運ばれた
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
