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対面にいるのに気まづすぎて、届いたビールをそそくさと2人で乾杯して、それからはずっと横を向きっぱなしで隣の轟くんと話していた
爆豪は爆豪で、しばらくすると酔った上鳴が隣に座り込み絡んできたようで、ダルそうに話を受け流していた
轟｢久しぶりだな｣
貴｢ほんと、轟くんとはぜんぜん会ってなかったよね、
まさか卒業以来？｣
轟｢ああ、そうだな
しばらく会ってない間にAは綺麗になったな｣
サラリとそんなことを言ってのけてしまう轟くんは相変わらず、天然のイケメン兵器だ
綺麗だなんて、面と向かって言われることが久しぶりで、
体が熱くなるのを誤魔化すようにグビっとビールを煽る
貴｢ぜんぜんそんなことないって
毎日忙しくて、メイクもままならないもん｣
轟｢Aはそのままでも充分綺麗だぞ｣
自虐してなんとか帳尻を合わせようとするも、さらに過激な追い打ちを食らう
空きっ腹にお酒を入れたせいか、酔いが回って、もうなんて返していいのか分からず慌てふためいていると
正面から｢ッチ｣と大きな舌打ちが聞こえて、良くも悪くも冷静さを取り戻す
貴｢あ、ありがとう
そんなこと言われないから照れちゃうじゃん！
轟くんこそ、ヒーロー ショート、大人気だね！
この前の雑誌の特集も読んだよ、モデルさんみたいだった｣
我ながら下手くそな誤魔化しをして
轟くんと他愛もない会話をする
轟くんは、私の仕事の愚痴やら不満やらを嫌な顔せず聞いてくれて、｢頑張ったな｣とか｢辛かったな｣って親身になってくれるから、ああ、こういう人が彼氏だったらいいのにな
爆豪とはいつも言い合いになってたな、なんて考えながら
轟くんの優しさに浸ってお酒が進む
轟｢そんなに飲んで大丈夫か？｣
かなりフワフワしてきた体と頭を実感しながらも
大丈夫、大丈夫とまた一口
貴｢轟くんが私の話いっぱい聞いてくれたから気持ち良くなっちゃった〜｣
酔って自分でも何を言っているのかよく分からないのに
口だけは勝手に動く
轟｢俺で良かったらいつでも聞くぞ｣
そう言ってくれた轟くんにありがとう、とにっこり笑う
すると、私を見つめていたオッドアイの瞳が揺らぎ、真剣な眼差しに変わる
轟｢よかったらこの後＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿｣
何か言いかけた時に prrrr と響く着信音
少し悲しそうな顔をした轟くんに｢どうぞ｣と頷く
轟｢わりぃ、ちょっと出てくる｣
そう言って立ち上がった彼を見届けながら
また一口お酒を含んだ
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
