＊ ページ35
切｢おー、起きたか｣
完全に二日酔いでガンガンと痛む頭を起こせば
身支度をする切島がいた
貴｢え……｣
ここがホテルであることに気づいて慌てて布団の中を覗くと服は着たままでほっとする
切｢心配すんな、何もしてねぇよ｣
私が状況理解に困っているのを察して切島は説明してくれた
昨日あの後、そこそこに潰れた瀬呂と上鳴はなんとか自分たちで帰還し、足がおぼつかないほどにできあがってしまった私を、家も知らない切島は、泊まる予定だったホテルに運んでくれたらしい
貴｢ほんと、ごめん、、｣
切｢んなことはいいけどよ…｣
私が謝ると何か困ったように口ごもる切島
どうしたの？と聞いてみれば、画面のついた携帯を差し出される
｢今大活躍の2人のプロヒーロー熱愛発覚！｣
すごく既視感のある文言を目にして画面をスクロールすると
記憶はないけど、確実にそれは自分である私と、それを抱き支える切島で、昨日このホテルに入ったところを撮られたのだっと察する
切｢すまねぇ、めんどうなことになって｣
貴｢ううん、私が潰れたのが悪いし
こっちこそごめん
それに相手が切島ならぜんぜんいいよ｣
切｢………お前さ｣
ん？と画面から目を離して切島の方を見ると何か苦しそうな顔をしていた
黙ったまま近づいてきて、私の隣に目を合わすように座る
切｢昨日は流石に我慢した
つーか、これまでも、お前と爆豪がお互い想い合ってたからずっと我慢してきた｣
貴｢え、…切島？｣
切｢けどもう、そうじゃねぇ
好きだA｣
これが冗談でもなくて、まだお酒が抜けてないからでもないことくらい、切島の表情を見ればわかった
切｢お前がいいならこの報道がデマじゃなくて真実になればいいと俺は思ってる。
返事、聞かせてくれねぇか｣
切島の気持ち、ちっとも気づいていなかった
それがきっとたくさん切島のことを傷つけてきた
でも、気づかないほどに夢中だったんだ……
目の前に私のことを想ってくれている人がいるのに
それでも私の中に今もいるのは＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
貴｢……ごめん、私やっぱり｣
その言葉の続きは言わなくていい、と言うよに悲しそうに笑った切島は立ち上がり、身なりを整える
切｢ありがとな、これからもダチとしてよろしく頼む｣
先に出ていくけどチェックアウトまでいていいと言われ
また一人部屋に取り残された
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
