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貴｢っ、……｣
夜、あの時の夢を見た
起きたらものすごく汗をかいていて、息苦しくて、
外の空気を吸いに寮を出た
0時を過ぎた夜空にはたくさんの星々が輝いていて
それを見上げた視界がどうしてか滲んだ
貴｢………｣
拭っても拭っても視界は滲んで
諦めて下を向いたら
爆｢……何しとンだ｣
貴｢別に……目が冴えたから星でも見ようかと｣
いつの間にか背後にいた爆豪に
泣いていたことがバレないように振舞う
爆｢てめぇにそんな情緒あることできんだな｣
貴｢何、わざわざ夜中に馬鹿にしに来たわけ｣
いつもだったら大して突っかかってこないのに
今日に限って話しかけてくる爆豪
爆｢どっかの強がり女が弱っとるって耳にしたからな｣
貴｢……ハっ、何それ
そんな人ここにはいないけ…ど…っ｣
そう言った瞬間に腕を引かれて爆豪の胸の中に閉じ込められる
爆｢いねぇなら、てめぇでいいわ｣
貴｢意味わかんない………
……らしくないことしないでよ｣
いつも嫌味ばっか言ってくるくせに
なんでこういう時に限って優しくするの
普段の爆豪からは想像つかないくらい優しい手つきで大きな手が私の頭に乗り、服越しにもわかる鍛えられた胸板にぐっと押し付けられる
爆｢てめぇだってらしくねぇだろ｣
服越しに伝わる爆豪の体温と
鼓動の音が心地よくて我慢してた涙がまた流れはじめる
貴｢っ……やっぱ馬鹿にしに来たんじゃん｣
爆｢……別にいいんじゃねぇの
俺の前でくらい、らしくねぇお前で｣
貴｢…ッなんで爆豪に……｣
爆｢わーったから、もう我慢すんな｣
貴｢っ…う……ッ｣
貴｢……あの時、一番近くにいたのに…ッ
あと少し、ほんの少しでも、上手く立ち回れてたら……｣
爆豪は子供みたいに泣く私をなにも言わずに
優しく抱きしめてくれていた
今夜だけは彼の優しさに甘えることにする
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
