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久々の二人きりの会話で、これ以上話していたら
何か変なことを口走りそうで、帰ろうとすると呼び止められる
何だろう、何か仕事のミスでもしていたのか、とそちらを見るとズカズカこちらに近づいてくる
貴｢あ、あの…何か仕事の不手際でも…｣
黙って私の前に立つ先輩に恐る恐る聞く
爆｢あ？何言っとンだ
つーか、ダイナマイトって呼ぶな｣
貴｢え…あ、でもここ事務所ですし｣
爆｢勤務時間外だろーが｣
まさかの返答に困ってしまうし、いきなりの要望にたじろぐと｢分かったな｣とでも言いたげな先輩の視線が刺さる
貴｢爆豪…さん｣
爆｢勝己でいい｣
い、いきなり名前呼び！？ハードル高い…と思いつつ
先輩の言ったことは絶対なのはわかっているので渋々従う
貴｢勝己……さん｣
爆｢うし、飲み直すぞ｣
貴｢へっ！？｣
満足気にニヤリと笑うとそれだけ言って歩き出してしまう
さっきから予想外のことが起こりすぎて頭がついていかない
どんどん歩いていってしまう先輩の背を追いかけて
状況も理解しないままお店に着いた
爆｢生
お前は？｣
貴｢わ、私も生で｣
個室の居酒屋で先輩と二人きり
緊張で頭が真っ白になる
｢ん｣と突き出されたジョッキに自分のものを添えて
ゴクゴクっと緊張を紛らわすように飲む
貴｢ど、どうして誘ってくださったんですか｣
先輩は余計な飲み会や無駄な時間を過ごすのは嫌いなはずなのに
爆｢お前、気ぃ回しすぎ
ぜんぜん飲んでなかっただろ、ちっとは自分も楽しめ｣
私の事、見てくれていたんだ
こういう時にまでちゃんと周りをしっかり見ているのが流石だな、と目を丸くする
現場でも迅速で的確な対応ができるのは先輩が普段からこういう風に過ごしているからなのだろう
何年その背中を追っても未だに感心させられる
貴｢やっぱりすごいです、ダイナマ……勝己さん｣
ダイナマイトと言いかけた時、眉間にシワが寄って慌てて訂正する
貴｢いつだってしっかり周りのこと見てて、
私、勝己さんのそういう所を尊敬して事務所に入ったんです｣
緊張で一気に飲みすぎてしまったのか饒舌になってる気がする
爆｢知っとるわ｣
頭にハテナを浮かべながら先輩を見つめると
爆｢高校ンときから俺のことずっと追ってたもんな｣
貴｢っ！！！｣
高校のときからバレてたなんて夢にも思わず
お酒のせいじゃなく顔が赤くなったのがわかる
爆｢赤くなりすぎな｣
正面にいた先輩の大きな掌が頬をおおって
もっと熱くなった
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
