憧れ ページ27
雄英高校を卒業して3年
ようやく追いかけていた爆豪勝己先輩の事務所のサイドキックになり
彼の元で働き始めて、2年が経った
中学生時代、なんの目標もなかった私に
雄英高校一年のときから騒がせた彼の活躍をテレビ越しに見て
大胆さの中に魅せられた圧倒的ヒーローとしての素質、
逞しさ、緻密さ、全てに惹かれて彼を追うように雄英へ入学した
私が入学した頃にはもう爆豪先輩は3年生で
一年だけでも被ったのは嬉しかったけど
ようやく縮まったと思った距離も、プロの世界へと踏み入れた爆豪先輩はまた遠ざかった
私が卒業した時には爆豪先輩は自分の事務所を持つほどにプロヒーローとして活躍してて
サイドキックとして彼の元で働くことを新しい目標に頑張れた
そしてここに来て２年が経つ
爆｢おい、一昨日の事件の始末書、頼む｣
貴｢わかりました｣
何かあったら頼られるくらいまでにはなったが
爆豪先輩は表情一つ変えないから、正直どこまで信頼を置かれているのかなんてわからない
そんな悩みを抱える一方で、最近新たに悩み事が増えた
後｢爆豪せんぱい、これどうしたらいいですか？｣
爆｢事務所で名前呼ぶなつったろ
わかんねぇことあンならコイツに聞け
いちいち俺を通すな｣
貴｢申し訳ありません、私の監督不足です｣
今年から新たに事務所に入った彼女
とても可愛らしく、いい子ではあるのだけれど
積極的でかなり行動派だ
ここ数年、彼のそばに居た私なんかよりも短期間で距離を縮めている
ヒーローとしての尊敬が
一緒に働く中で、耳にするだけでは知り得ない、爆豪先輩の繊細さや優しさを知ってしまい
いつしかそれは恋心へと変わっていた
職場に私情を持ち込んではいけないと分かっていても
彼女と爆豪先輩が話しているのを見るたびに胸が痛んだ
サ｢ダイナマイト！お疲れ様です
この後、新人歓迎会なので、今日は必ず来てくださいよ！｣
サイドキックにそう伝えられた爆豪先輩は心底不機嫌な顔をして｢わーってる｣とだけ言った
普段の飲み会にはほとんど顔を出さない
プライベートで時間を過ごせることなんて全くないから
少し嬉しかったりする
サ｢Aちゃん、店の方は｣
貴｢手配済みです、7時半から予約入れてあります｣
ここの事務所は女性陣が私と彼女しかいない
だから事務的な仕事は、ほとんど私がしていた
ヒーローダイナマイトの事務所は女性のサイドキックを取らないということで有名で
そこに入れた私はかなり運がいい
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
