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貴｢あの……、ごめ｣
爆｢一人で何とかしようとすンなや｣
静まり返った空気に耐えかねて私が口を開くと、そう言って目も合わさずにその言葉を遮った
貴｢うん…｣
爆｢あんとき俺たちが間に合ってなかったらどうなってたか分かっとンのか｣
その言葉に、あの時は興奮状態でがむしゃらだった頭も
今はどれだけ危ない状況だったか理解でき、目頭が熱くなる
嗚咽を堪えて溢れ出す涙を両手で必死に拭っていると
ギュッと腕を掴まれる
顔を見上げれば、少し悲しげな顔の爆豪くんが私を見ていた
握っていた手を離し、そのゴツゴツとした大きな手が優しく頬を包む
その優しさと温かさに再び涙が頬を伝うと
それを親指でそっと拭ってくれた
爆｢何かあったらすぐ俺を呼べ
てめぇのことは俺が守る、だからてめぇも約束しろ｣
コクンと頷くと、少し口角を上げてニヤリと笑う爆豪くん
その顔にドキッと心臓がなり、顔に熱が溜まるのがわかる
それに気づいてか、私を見る赤い瞳がさらに悪戯に笑った
すると彼の顔がぐっと近づき耳元でそっと囁く
爆｢今日一人で無茶した罰な｣
貴｢へ…｣
その瞬間に唇に温かいものが触れる
突然の出来事に頭が停止していると
爆｢キスんときくらい目ェ閉じろや
色気ねェな｣
またあの不敵な笑みをこぼして私を見つめた爆豪くんは
治るまで安静にしてろ、と言って保健室を出て行ってしまった
一人取り部屋に残されて、だんだんと今の出来事を理解し始める
自分の唇に触れると、一気に体が熱くなる
付き合ってもないのに、好きな人とキスしちゃった……
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桜羽(プロフ) - 桜木なおさん» コメント誠にありがとうございます。2.3.4とありますのでよろしければ是非、そちらもお読みいただけると幸いです。 (2022年7月28日 22時) (
レス) id: 1960f228ce (このIDを非表示/違反報告)
桜木なお - 面白いです！！！ (2022年7月22日 21時) (レス) @page34 id: ee464fdcd2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜羽 | 作成日時：2022年4月17日 16時
