帰宅 ページ26
うぅ〜ん……遅いですねぇ。
あ、どうも皆さんこんばんは、Aです。
実はですね？勝己くんの帰りが、いつもより遅いんです。
何か用事がある時は、朝の内にちゃんと遅くなるって言ってくれるのですが。
勝己くんのベッドの上で、丸くなりながら玄関の方に視線を向けていると……。
ーガチャッ
「ただいま」
『ンニャ！』
扉が開けられ、勝己くんが中に入ってきました。
おかえりなさい、勝己くん！！
ベッドの上か飛び降り、勝己くんの胸の中に飛び込もうとしました。
しかし……。
「？……どうしたA」
『……ニャ…』
「ほら、いつもみたいに飛び込んで来ないんか？」
『………』
いつもの様に、両手を軽く広げて受け止める体制を取ってくれている勝己くん。
動かない私を不思議に思ったのか、小首を傾げています。
いや、飛び込みたい気持ちは山々なのですが、ですが！！
か、勝己くんの服から、べ、別の猫の匂いが！？
しかも沢山！？な、何故！？
「黒目に誘われて猫カフェ行ってきた」
『ンニャ！？』
猫カフェ！？どうしてそのような所に！？
という事は、同士達が勝己くんのお膝の上に乗ったりだとか、喉元を撫でて貰ったとか、そんな感じですか！？
私では、もう物足りないということですか！？
そ、そんな……。
勝己くんは、ショックで固まっている私を抱き上げ、顔を向かい合わせます。
「おい、A…どうかしたんか？」
覗き込んできた勝己くんが、少し曇っていたような気がしました。
ですがその事よりも、勝己くんに抱き上げられた事によって、さらに強くなった匂いが私を悲しくさせました。
それと同時に込み上げる怒り。
「……A？」
『…………』
勝己くんの……
バカーー！！
『フシャーーー！！』ﾊﾞﾘﾊﾞﾘ
「！？ってぇ！？」
勝己くんのお顔に爪を立てて、思いっ切り引っ掻きました。
痛みで私を抱いていた腕の力が緩み、すり抜けて全速力でお部屋の外に出ました。
ある程度離れたところで、速度を落としてトボトボと歩きます。
あぁ、やってしまった。
これでは捨てられてもおかしくない。
私は勝己くんに恩を仇で返すようなことをしてしまったのですから。
あんなに大好きな勝己くんに、爪を立ててしまった。
こんなの、許されるはずが無いのに。
ごめんなさい、勝己くん。
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しぐ - かわ (9月29日 22時) (
レス) @page39 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
みぃ - めっちゃおもろい もうなんか、めっちゃ好き！ (9月4日 9時) (レス) @page39 id: 6e3a47796c (このIDを非表示/違反報告)
真白 - 猫ちゃんかわいい(*≧з≦)❤ (2023年2月24日 22時) (レス) @page39 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
みかん - 好きですっ！！！ (2023年1月16日 18時) (レス) @page39 id: 090773d13c (このIDを非表示/違反報告)
しろごま - 猫大好き人間です！ほんとの猫もこんなこと思っているのかな〜と思いました！更新頑張って下さい！ (2022年9月17日 19時) (レス) @page39 id: 4dc97dea49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：苺大福 | 作成日時：2018年12月5日 13時
