【WT】雲のように白く【短編集】 (ページ21)

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…自由を奪ってる？いやいや、僕はAと一緒にいるためにそうしただけだから違うよ。だってAも僕と一緒にいれて嬉しいはずだし。

ただ僕の家に居てもらうだけだし自由にしてあげてる。Aが食べたいご飯を作ってあげてるし、好きだって言ってたお菓子も買いだめしてある。あとぎゅーも好きって言ってたから毎日苦しいくらい抱きしめてる。

なのにAはそれでも他のことを考えていてよく分からないや。恋人のこと考えるって当然の事じゃないの？

それに僕達はただの恋人じゃない。惹かれあったんじゃなくて成る可くして恋人になったんだ。神様が僕に使命を与えてくれて僕は生まれてきた訳だし。

それでもAは僕だけのために生きてくれないんだ。君だけのために働いて、ご飯を作って、君のために生きてるって言うのに。

でもそんなに怯えないで？怒ったりはしてないよ。拗ねてるだけ。

Aが好きだって言ってたご飯を作っても食べてくれないし、ぎゅって抱きしめてもAの方から抱きしめてくれないでしょ？

もしかして嫉妬させたいの？もう～僕がどれだけAのこと好きかって分かんないの？そんなとこもかわいいけどさ！

…ってふざけてもAは震えるだけだね。ごめんね。

僕の存在を証明するのはAがいいけど、Aは僕以外の人にされた方が嬉しそうだね。

ごめんね、僕が悪かったから。睡眠薬を入れて僕の家に連れ込んで、自由を奪ってごめんね。

僕という足枷を外したらすぐに家を出て行くんだよね、そしたら僕は1人寂しく暮らしていくよ。

ねぇA、僕の心臓はなんであると思う？

Aと同じ時間を生きるためにあるんだよ。

でもAが僕のために生きてくれないなら、この心臓は要らないかもね

わがままな僕から最後のお願い事なんだけど、僕のこと忘れないで欲しいな。

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brさん視点で語っていく感じでした！
こんな感じで進めていくの初めてですが結構好きな感じに書けました…！