27話 ページ29
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一方その頃、ウツボの双子は身を寄せあって朱色になりかけている空を見上げていた。
あんなに長かった夜も終わりを告げている。
｢フロイド。｣
｢なあに、ジェイド。｣
静寂な夜に双子の会話が響く。
お互い視線は合わせず空を見たままで行われる会話は二人にとって心地よいものだった。
｢フロイドは兄さんこと、どう思ってるんですか。｣
その言葉の意図は片割れであるフロイドにもよく分からなかったが、率直に思ったことを告げた。
｢まず、Aチャンが全てを思い出して帰ってきたら尾びれでキツく締め上げる。心配したんだぞぉーって。｣
ジェイドはフロイドの言葉にそっと耳を傾けていた。
｢それでぇ、Aチャンが自分の事を受け入れられたら、呼んであげるんだぁ。｣
“兄ちゃん”って。
太陽が昇る。空の闇が一気にうち払われ、星が消えていく。
｢帰ろっかぁ。俺ねむーい。｣
｢ふふ、そうですね。僕もお腹がすきました。｣
朝日を背負って双子が歩き出す。
双子の瞳にもう迷いはなかった。
｢全く。探しましたよ。ウツボども。｣
刹那二人を呼び止める声。
その声の主はもう知っていた。
双子は口角を上げ、声のする方へ振り向く。
｢えー今いい雰囲気だったじゃん。俺ちょーかっこよかったのにぃ。｣
｢そうですよアズール。僕は悲しいです。しくしく。｣
｢悪かったですね。どうせグズでノロマなタコですよ。｣
いつもの茶番をした後、アズールは真剣な声音で双子に言った。
｢“海の死神”について詳しく調べました。着いてきなさい。｣
｢何故そのことを……｣
ジェイドの問いにフロイドが笑う。
アズールはフロイドを見てため息をつき自身の目元のクマを指さして言った。
｢人使いが荒いあなたの片割れに一昨日頼まれたんですよ。なるべく早く調べろってね。そのせいで僕は三日間一睡も出来てない。……とにかく、1度寮に戻って詳しく説明します。今日は全員睡眠は出来ないと思いなさい。｣
アズールの言葉に双子は楽しげに返事をし、再び歩き始めた。
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らずぴす(サブ垢)(プロフ) - マカロンさん» 長い間すみません！少しあと一ヶ月経ったら更新しまくるのでよろしくお願いします！！ (2021年2月4日 7時) (
レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
マカロン - 久しぶりに見たら更新されてました！あ〜!!!続きが気になります！！ (2021年2月4日 0時) (レス) id: 2dc6582dc3 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - ラムさん» 長らくお待たせしてしまってすいません……！ (2020年12月2日 19時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
ラム - 続きが気になる (2020年11月28日 21時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(サブ垢)(プロフ) - mioさん» 返信遅くなってすみません！コメントありがとうございます！！ (2020年11月13日 15時) (レス) id: 204a8b350b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：らずぴす x他1人 | 作成日時：2020年9月20日 20時
