第52話 ページ14
善逸はこの静寂な空気に押されそうになるも、言葉を紡いだ。
話終わったあとどこに目を向けていいかわからず、俯いている炭治郎に目線を向けた。
「……Aは何か抱えきれねぇもんいっぱい背負っているように感じた。」
普段はこのような空気に耐えられなくて大声で騒ぐ伊之助も、この日だけは静かだった。
「この通り、この三人はAが鬼側に行く瞬間を見ている。
……Aを止めきれなかったのはどうか責めないでやって欲しい。
この三人はたくさん頑張ったんだ。ありがとう、炭治郎、善逸、伊之助。」
産屋敷の一言で口を開きかけていた柱達が噤んだ。三人はそんな優しい声を聞いて、肩の力が少し抜けたようだった。
「……とどのつまりは、Aが本当に望んで鬼舞辻無惨の所に行った可能性は低いと言う事だろう。」
「もしかしたら行かなきゃ行けない理由があったって事ですか……?」
音柱の宇髄天元、恋柱の甘露寺蜜璃が口を開く。その言葉に柱一同が頷く。
皆思いは同じで少しの可能性でもそうと信じたかったのだ。
「Aが、戻ってきて欲しい。鬼舞辻無惨の所へ望んで行くわけがない。」
その冨岡の言葉に再び柱達が頷く。その様子を感じ取った産屋敷は優しく微笑んだ。
「皆のその思いは、とても大切だ。Aが自ら望んで行ってないとは断言できないが、
私は違うと信じたい。皆の思いを私も信じたい。だから皆、協力してくれるかな。」
「御意。」
産屋敷の言葉に誰もがそう返した。
皆、この時の思いは同じだった。
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みー - もう夢主が性癖にぶっ刺さってくるぅ!!不死川さーん!!!かっこいいっす!泣きました (2021年9月6日 18時) (レス) id: 6d65fc1765 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - かすみ草とハルジオンさん» とても光栄なお言葉ありがとうございます!嬉しいです!! (2020年4月9日 0時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
かすみ草とハルジオン - 夢主のキャラと言うか性格が好きすぎてヤバいです! 普通に号泣できるぐらい凄いです!((語彙力 こんな凄い作品を読ませてくれてありがとうございます! (2020年3月23日 15時) (レス) id: 36ef626f85 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - √さん» ありがとうございます!嬉しいです!!呼吸の取得おめでとうございます(笑) (2019年12月27日 12時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
√ - 尊いの呼吸・弍の型 号泣が使えるようになりましたありがとうございます (2019年12月23日 21時) (レス) id: 0e9c842430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らずぴす x他1人 | 作成日時:2019年9月8日 18時