第45話 ページ7
「……鬼狩りを殺して来い。そして私の信頼を得てみろ。」
そう言われたのは次の日の夜だった。鬼舞辻は冷淡な顔で俺に告げる。
俺は無言で頷いた。虹彩は色をなくし、表情筋は働かなくなった。
「クク、随分といい顔になったな……ここに居た時と同じ顔をしているぞ。」
「光栄でございます。」
彼岸花が咲いている中、鬼舞辻は俺の頭をポンポンと叩いた。その手はとても冷たかった。
……痛い。光栄って言葉を適当に使ってその場を凌ぐ。
鬼舞辻は俺に面を渡した。紫に赤が散りばめられている鬼の面。その顔はとても醜かった。
俺はその面を着け、剣を握る。すると鬼舞辻は満足したようだった。
「行け。」
鬼舞辻がそう言った瞬間、俺は見知らぬ土地にいた。鳴女さんの能力だという事はすぐに理解した。
俺は宛もなく空を見上げる。今夜は新月だ。
よし、始めるか。鬼舞辻の鬼狩りという言葉は柱を指している。柱を殺せば彼奴も満足するだろう。
「……誰だァ?お前。鬼ではなさそうだなァ。」
俺はゆっくりと声のする方に視線を向ける。そこには風柱の実弥さんが居た。
生憎面のおかげで相手は俺が誰だかわかっていなかった。
俺は口角を無理やりあげ刀を抜かずに思い切り間合いを詰めた。
「……おせぇ。」
実弥さんはそう呟き、俺の攻撃を交わした。
俺は距離をとり、刀を抜いた。紫に光る刀は闇に溶けそうだった。
実弥さんは少し驚いたあと、殺気を含めて俺を睨んだ。
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みー - もう夢主が性癖にぶっ刺さってくるぅ!!不死川さーん!!!かっこいいっす!泣きました (2021年9月6日 18時) (レス) id: 6d65fc1765 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - かすみ草とハルジオンさん» とても光栄なお言葉ありがとうございます!嬉しいです!! (2020年4月9日 0時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
かすみ草とハルジオン - 夢主のキャラと言うか性格が好きすぎてヤバいです! 普通に号泣できるぐらい凄いです!((語彙力 こんな凄い作品を読ませてくれてありがとうございます! (2020年3月23日 15時) (レス) id: 36ef626f85 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - √さん» ありがとうございます!嬉しいです!!呼吸の取得おめでとうございます(笑) (2019年12月27日 12時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
√ - 尊いの呼吸・弍の型 号泣が使えるようになりましたありがとうございます (2019年12月23日 21時) (レス) id: 0e9c842430 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らずぴす x他1人 | 作成日時:2019年9月8日 18時