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第3話 ページ5

「A、なんでこの頂点である俺がお前を育てるために手を尽くしているか理由は分かるか?他の鬼たちもそうだ。みんな時間を割いてお前の面倒を見てくれる。」



「いいえ、分かりません。無惨様。」



お互いの間にビリビリとした殺気が流れ、冷たい風が吹く。
鬼舞辻は表情を変えぬまま俺の頭に手を乗せた。



「それはだな、お前が────」



鬼舞辻が何かを言おうとしたところで俺は目が覚めた。夢にしては過去が的確に描かれていたような気がする。



俺は布団から起き上がり、コップ一杯の水を飲み干し乱暴に机の上に置いてから鏡を見た。



「辻村、A。鬼殺隊の闇柱。鬼が嫌いで他人思いの少年。無一郎の次に早く出世した天才少年。」



俺はそう呟くと指で口角を無理やりあげ、もう一度鏡を覗いた。なかなか上手く笑えるようになったと思う。何が嘘で、何が本当か俺にはもう何も分からなくなってしまった。



でも今確実に言えるのはただ一つ。



少なくともこの生活はつまらないものだとは断言出来る。



「A様、産屋敷耀哉様がお呼びです。」



音もなく現れたカラスに笑みを作り頭を優しく撫でる。



「うん、ありがとう。今から向かうよ。」



飛んでいくカラスを見ながら俺はお館様様の元へ行く為隊服に身を包み急いで向かった。
きっと任務か何かだろう。



「あー、疲れたなあ……何もかも面倒くせぇ。」



こんな言葉誰にも聞かれちゃいけないのにため息と共に発してしまった言葉。風と共に消えていくことを願うしかなかった。

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らずぴす(プロフ) - 雷雅さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月29日 20時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2019年8月29日 19時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 夜桜さん» ありがとうございます!コメント励みになります! (2019年8月20日 6時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - すごく続きが気になります。 (2019年8月20日 1時) (携帯から) (レス) id: 6b3eeca1de (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - レイラさん» ありがとうございます!! (2019年8月9日 20時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らずぴす | 作成日時:2019年7月22日 21時

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