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第28話 ページ31

「っ……はあ。」



夢から覚めた俺は何かに縋り付くように天井に手を伸ばし目からは涙が零れていた。
布団は汗でぐっしょりと濡れていた。



俺はそのまま起き上がり膝を抱えて蹲る。
落ち着け、落ち着け落ち着け……
自分にそう言い聞かせながらゆっくりと深呼吸をする。



「大丈夫ですか?A様。」



鴉が心配そうに俺の顔を覗き込む。きっと任務を言いに来たのだろう。
俺は顔を上げて笑顔を作り鴉の頭を撫でる。鴉は気持ちよさそうに頭を擦り寄せて来た。



「大丈夫だよ。ありがとう。君がここに来たってことは任務かな?」



「いえ、ちょっと違います。お館様直々の頼みで水柱の冨岡義勇様の所に行って欲しいとのことです。手紙を預かっています。」



そう言って鴉は首輪につけていた手紙を俺に渡した。
お館様の頼み……義勇の所に行く。どういう事だ?
その疑問を解決すべく俺は手紙を開き読んだ。



《Aへ。

いつも鬼殺隊柱として頑張ってくれてありがとう。
そんな君に、頼みがあるんだ。それは義勇の所へ行って欲しい。
本当なら私が行かないといけないんだけど。もう足腰が立たなくなってしまった。
それに、義勇は君と仲良くなりたいようだからよろしく頼むよ。

産屋敷耀哉より。》



手紙を読み終わり一息つく。俺と仲良くなりたいだなんて余程の変わり者なんだな。
俺は鴉に礼を言い、立ち上がる。頼みと書いてあるがこれは任務だ。義勇の所に行こう。



俺は急いで支度をした。
夢での記憶には蓋をしよう。何がなんでも、いつもの俺で突き通す。

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らずぴす(プロフ) - 雷雅さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月29日 20時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2019年8月29日 19時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 夜桜さん» ありがとうございます!コメント励みになります! (2019年8月20日 6時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - すごく続きが気になります。 (2019年8月20日 1時) (携帯から) (レス) id: 6b3eeca1de (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - レイラさん» ありがとうございます!! (2019年8月9日 20時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らずぴす | 作成日時:2019年7月22日 21時

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