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第19話 ページ22

「闇の呼吸、肆の型、夜夜の流星群」



俺は間合いを詰めながら呼吸で技を繰り出す。夜夜の流星群は連撃技だ。斬れば斬る程、威力がます。面倒臭いしこれで一発で仕留める。
当の猗窩座は余裕そうな笑みを浮かべ、向かってくる俺を見つめていた。



「おいおい、なんだよそれ。血鬼術使えばいいじゃねぇか。あの方に教わったろ。」



「血鬼術と一緒にするな。俺が習得した一つの呼吸なんだよ。」



俺は一気に猗窩座の間合いに入り、斬りつけた。が、連撃を軽々と躱され当たったのは最後の一撃だけだった。猗窩座の肩が地面に落ちたが、それだけじゃ倒せないだろう。
もう腕が生えてきた。気持ち悪い。



「弱いなあ、A。否、弱くなったなあ。」



「しまっ────」



次の瞬間、猗窩座は俺との距離をすごい速さ一気に詰め、俺の腹にパンチを撃ち込んだ。
メキメキと拳が食い込み、肋が数本折れたのが分かった。そのまま俺はうつ伏せにされ抑え込まれる。容赦なく肺を圧迫するので、俺は吐血してしまった。



目の前が鮮血に染り、視界が段々とぼやける。俺はただボーとその赤を見つめていた。



「お前さあ、向いてないんだよ。鬼殺隊。お前はあの方の元に居た時の方が強かったし、ちょっとは面白かった。今はなんだ?自分の居場所の為に必死に自分偽って、気色悪い顔をしてよお。
哀れだなあ。A。そんな嘘つきは鬼殺隊に居場所はねぇんだよ。」



猗窩座の声が遠くに聞こえる。頭がクラクラして、痛みが襲う。ただ、はっきりと鮮明に聞こえた。



「俺の居場所は……鬼殺隊に、ない……?」



「そうだ。A。お前の居場所は鬼殺隊じゃねぇ。誰もお前を必要としてねぇよ。」



確かに、鬼殺隊に俺の居場所は無い……のか?誰も俺を必要としてない。そっか、そうだよな。
嘘つきの俺なんて、誰も必要としてないんだ。



猗窩座の言葉がすんなりと頭に入ってきて、何処か納得してしまう自分が居て、嫌になる。
俺の感情が、闇に吸い込まれていくようにゆっくりと死んでいったような感じがした。



猗窩座は楽しそうな声で俺の耳元で囁いた。



「お前の居場所は、俺ら鬼の世界だ。」

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らずぴす(プロフ) - 雷雅さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年8月29日 20時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください! (2019年8月29日 19時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 夜桜さん» ありがとうございます!コメント励みになります! (2019年8月20日 6時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - すごく続きが気になります。 (2019年8月20日 1時) (携帯から) (レス) id: 6b3eeca1de (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - レイラさん» ありがとうございます!! (2019年8月9日 20時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らずぴす | 作成日時:2019年7月22日 21時

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