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29話 ページ30

お星様が赤色になりました!皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
作者は心臓がバクバクしています。とっても嬉しいです。
これからもこの作品をよろしくお願いします。
──────────
首領は俺の問いにそうだよ、と微笑んだ。冷徹な笑みに鳥肌が立つ。
俺は息を小さく吸い、怒りを抑え早口で言った。



「王というのは頂点を指し、あなたの場合は首領という立場で、同時に組織全体のどれいです。組織を存続させるためなら凡百汚穢に浸さなくてはならない。敵を減耗させ、味方の価値を最大化し組織の存続と繁栄のためなら論理的に考え得るどんな非道も喜んで行わなくてはならない。……それは分かっています。」



ただ、俺と太宰にはそれが辛い。友人の最後を見るかもしれない。それはとても怖いものだ。そう言葉を紡ぐ。



嘗て、俺がよく配下に言っていた言葉。異能者軍団の為、狙われることが多い俺の組織ではこの話をいつもしていた。簡単に言うと組織のためなら一人の命はどうってことない。そういう事だ。
それでも配下は俺の言葉に頷き、どんな辛い任務も喜んで受けてくれた。
貴方にはそれほどの恩があります、と配下は口々にそう言っていた。



なんだ、俺、結構幸せだったじゃないか。俺がみんなを突き放してただけで本当は俺の事を理解してくれようとしてる奴がいたのかもしれない。そう思うと胸が苦しくなる。
今回の俺のこの転生だって自分勝手に行っただけで、配下のことなんてこれっぽっちも考えてなかった。



俺はみんなの優しさに甘えていたんだ。確かに蔑む奴もいた。でも、俺についてきてくれた仲間は?蔑んでいたか?……脳みそがかき混ぜられてるみたいだ。くそ、如何して良いかわかんねぇ。



「それは、百年前くらいに支配者と呼ばれていたある一人の異能者軍団の王が言っていた言葉だ。君は随分と博識だねえ。でも、ある日パッタリ姿を消したのだ。神隠しなんて騒がれたものだ……理由はまだわからないどうしてだろうねえ。」



首領は神妙な顔で俺を見つめた。俺はニコリと微笑み、首領に背を向けた。




「……それはきっと、王が自分の幸せに気づいていなかった罰です。王はその事に気づかず畏怖されたと思い、いつも寂しさと孤独を感じていたんです。でも、違った。」




俺は1歩踏み出し言葉を紡いだ。



「王は、とても幸せ者だったんです。本当に。」

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らずぴす(プロフ) - *ふわ*さん» ありがとうございます!とっても嬉しいです!!更新頑張ります! (2019年5月1日 15時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
*ふわ* - 初コメ失礼致します!主人公くんの性格その他もろもろ込みでこの作品のファンです!!更新頑張ってください!応援してます!! (2019年4月30日 20時) (レス) id: 18cb4fa1f4 (このIDを非表示/違反報告)
らずぴす(プロフ) - 薙(nagi)さん» ありがとうございます!そう言って貰えて嬉しいです! (2019年4月28日 21時) (レス) id: cd5ea6550c (このIDを非表示/違反報告)
薙(nagi) - 好きです((設定とか主人公の立ち位置が好みです!もう産まれてきてくれてありがとう!(?) (2019年4月28日 19時) (レス) id: ea3376027d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:らずぴす | 作成日時:2019年4月19日 19時

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