18話 「海斗ラビット」 ページ18
暦SIDE
暦「ここで何をしているんだ」
俺はそっと人影に近づいた。
すると人影は怪しくすすり笑いをした。何がおかしいんだ??
暦「何がおかしい」
??「いやぁ。参ったよ。はは。ははは…、君まで怪異絡みだったとはね、阿良々木暦君」
暦「は??なんで僕の名前をしっているんだ??」
??「あれぇ??忘れちゃったの。残念だなぁ。まぁ、僕は別にいいけど」
フードを深くかぶった、半ズボンの男は『覚えてないの』と付け加えた。
暦「お前…」
??「うん。ここは教えるとするよ…、僕の名前は…、僕の名前で名乗る??それとも、この体の名前の持ち主の名前を名乗ろうか」
は…??
暦「お前、怪異か??」
??「ああ、そうさ。怪異だよ。本当に僕の名前知らないの??コイツの名前は、『林海斗』。僕の名前は…」
暦「林…、君…??」
??「ああ。コイツの名前は林海斗。お前のクラスメイト。僕は、『草兎』(くさや)。まぁ、よろしく頼むわ」
そういってくすくすと笑い出す。コイツは危険だ、と自己判断をする。だって…
草兎「お前の思っていること、当ててやろうか。『これ以上、Aに近づけないほうがいい』でしょ」
といって小声で、風が吹けば消えてしまいそうなくらい、静かに言った。
暦「!?」
草兎「君も好きなんでしょ??あの子のこと」
暦「な、んで…」
草兎「僕を知らないから悪いのさ。僕はね、恋の悩みなら受け止めるタチなのさ。不器用なやつに取り付いて好きなやつと一緒になってもらうために、いるようなものなのさ」
暦「じゃぁ、林君は、Aの事がすきなのか??」
草兎「うん。そうだね。家が近所で…ね。まぁ、僕はこの体で彼女に告白して振られたら、次の人、OKが出たらそのまま、っていうずるがしこいやつだけど」
でも、何でだ??コイツ、女子から付きまとわれて…運動が学校一できて、頭もそれなりに良くて…、カッコいい、さわやかなやつじゃなかったか…??
草兎「まぁ、君も頑張る??僕のライバルになる??まぁ、勝てないだろうけど??」
もちろん、負けるつもりはない。
草兎「頑張れば??でも_戦場ヶ原さんは、どうするのかな」
暦「僕達はまだ、付き合って居ない。ただの仲のいい、お友達だよ」
意地をはって見せた。戦場ヶ原と付き合う、なんて選択肢も未来にはあっただろう。
だが_今、一番大事なのは、Aだから。
僕は息を呑んでこういった。
暦「お前には負けない」
ラッキーアイテム
革ベルト
33人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
虹花 - とても面白いです!更新頑張って下さい! (2014年1月13日 19時) (レス) id: 0a871702ad (このIDを非表示/違反報告)
あお - すっごく面白かったです!更新、楽しみにしてます♪ (2013年12月3日 10時) (レス) id: 208db66003 (このIDを非表示/違反報告)
月影黒音(プロフ) - 面白いです!化物語の小説って少ないので、とてもいいと思います♪ (2013年9月21日 20時) (レス) id: 5a7546ea66 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:空波 | 作成日時:2012年9月16日 19時