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思わずゾクッと身震いした。

瞬時に感じた。彼は……人間を忌み嫌っている。

その瞳は、根強く、深く、冷たく、暗い憎悪の色に染まっていた。


「……人間、ねぇ。何で人間なんかがM棟に?」

「……何かの手違いで入れられたんだろうって、及川が」

「……あの野郎」

「……!おいお前、先輩に向かって、口が過ぎて……」


黒尾さんが一歩踏み出しかけた、その時。


「―――止めなさい、二口!」


側の茂みから誰かが走り出て、二口の前に出た。―――茂庭さんだ。


「!茂庭、どうして―――」

「ごめん、黒尾くん、二口が迷惑掛けたみたいで。後は、俺に」

「……分かった」


黒尾さんが引き下がる。茂庭さんは改めて、二口さんの方を向く。


「こんな所でなにやってるの、二口。一般生徒には迷惑掛けんなって言われてるでしょ」

「ソイツは一般生徒なんかじゃない。人間のくせにこっちにいるモグリです。アイツと同じだ―――茂庭さんだって、分かるでしょう」

「……そうだけど、人間にはこちらからは危害を加えちゃいけないって決まってるじゃないか」

「っ……」


二口さんはクルリと踵を返し、歩き出す。


「!おい、何処行くんだよっ……」

「貴方には関係ない」

「……くっ」

「……二口、一つだけ聞かせて」


茂庭さんが声を掛けると、二口さんは足を止める。


「M棟に、帰ってくる気はないの?」

「……人間がいる以上、戻るつもりはないです」


これだから、この学校には来たくなかったんだ。

二口さんはそう小声で呟いたのを最後に、その姿を、森の奥深くに溶かしてしまったかのように、ふっと消した。


「……はぁ……ごめんね、黒尾くん、部活の邪魔しちゃってさ」


茂庭さんは一息つき、こちらへ振り向く。


「いや……もう終わって下らない話をしてただけだったし、大丈夫だ。それより―――」

「二口なら、大丈夫だよ。俺のところには定期的に来てくれてるし」

「……そうじゃくて、その……お前は」

「俺?大丈夫だよ、気にしないで?黒尾くんには関係無いから。じゃあ俺は戻るよ、また後で」


茂庭さんはそう言うと、来た道へ消えてしまった。

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エルナ/アネット/モニカだいすきです。 - (*^◯^*)尊(56スキカ? (4月14日 7時) (レス) @page35 id: 89991bb039 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - お返事ありがとうございます!パイセンがカギになるのか、、、ありがとうございます!クロさんも意外です。更新楽しみ&応援してます! (2016年12月12日 20時) (レス) id: 28e11fac7c (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 刀班の班長って赤葦さんですか?怒ったら何気に怖いから。こうしんたのしみにしてますこれからも頑張ってください (2016年12月10日 18時) (レス) id: 28e11fac7c (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン(プロフ) - とっても面白いです!!今日1から読んだんですけど、すっごかったです!!あ、あかーしとか、無気力組ともっと絡んでほしいな…|ω・`)←更新頑張ってください☆ (2016年11月20日 16時) (レス) id: d59d31d546 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:*雨野夕立* | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suzune107  
作成日時:2016年11月18日 21時

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