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「……なるほどねぇ。つまり及川にここの場所を聞いて、刀を持っているお前は入部体験するべく来たが、"どういう訳か"気が引けて踞ってた、って訳か」
刀班の部室に上がらせてもらった私は、乱雑な中置かれているソファーに座り、向かいのソファーに座る黒尾さんと向き合っていた。
素晴らしく気まずいです。ハイ。
気まずさに俯きがちの私に黒尾さんはお構い無しに続けた。
「刀使いの女子なんて珍しいな、まぁ刀使い自体珍しいけど……まぁなんだ、んなに固くなんなって。とりあえず、その刀を見せてみろ」
「は……はい」
私は刀をおずおずと差し出す。黒尾さんはそれを躊躇なく受け取り、鞘から抜いた。
美しいその刀身を眺め、黒尾さんは感嘆の声を上げた。
「いい刀だな。遜色はねぇし、装飾も実用性を妨げない最小限に抑えられてる。少し軽いから、これは女向けのスピード特化、でも切れ味は良さそうだ」
「……」
立て板に水の如くすらすらと出てくる批評に、私は呆気に取られた。
「……試しに、使ってみてもいいか？」
「あっ、は、はい、どうぞ」
流れで了承すると、黒尾さんは立ち上がった。
黒尾さんは悠然としているが様になった構えで、少し息を吐くと、地面を蹴った。
ブンブンッ、ブン！
刀が綺麗な軌道を描いて空を切る。数にして七連撃。
滑らかで無駄のない動きで、美しい技だった。
「うーん……なかなかクセのある刀だな。そう簡単には使いこなせねぇな。でも慣れれば相当いい刀だ。これは他の班じゃ教えられない物件だな……よし」
私がその技に言葉を無くしていたら、黒尾さんは一人ごちたかと思うと、おもむろに向きを変え、歩き出した。そして一直線にドアに向かう。
「……へっ？何で、そっちに……」
「外に行くんだよ」
いやそれは見たら分かりますから！
「そうじゃなくて、外に行って、何を……」
私が問い直すと黒尾さんは振り向いて、言った。
「体験しに来たんだろ？ここじゃ練習出来ない、外行って実際に特訓すんだよ」
そう言い残すと黒尾さんは外に出ていった。
パタンッ、と戸が閉まる音と共に静まり返った室内で、私は一瞬どうしようか戸惑ったが、立ち上がる。
「体験に来た一年生置いて勝手に行くなんて、先輩としてどうなのよ……全く！」
そう一人で愚痴ると、私も黒尾さんを追ってそとに出た。
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エルナ/アネット/モニカだいすきです。 - (*^◯^*)尊(56ｽｷｶ? (4月14日 7時) (
レス) @page35 id: 89991bb039 (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - お返事ありがとうございます！パイセンがカギになるのか、、、ありがとうございます！クロさんも意外です。更新楽しみ＆応援してます！ (2016年12月12日 20時) (レス) id: 28e11fac7c (このIDを非表示/違反報告)
ルナ - 刀班の班長って赤葦さんですか？怒ったら何気に怖いから。こうしんたのしみにしてますこれからも頑張ってください (2016年12月10日 18時) (レス) id: 28e11fac7c (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン(プロフ) - とっても面白いです!!今日1から読んだんですけど、すっごかったです!!あ、あかーしとか、無気力組ともっと絡んでほしいな…|ω・`)←更新頑張ってください☆ (2016年11月20日 16時) (レス) id: d59d31d546 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*雨野夕立* | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suzune107
作成日時：2016年11月18日 21時
