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どうしよう…迷った？
待ち合わせの会社には入ったものの、全く人通りがない階に来てしまった。
道案内はハングルで書かれており、勉強と話すのは出来ても読み書きはマスターすらしていない。
「どうしよう…」
待ち合わせ時間まであと三十分もない。建物の中でずっとウロチョロしていたため、あっという間に時間は過ぎてしまった。
私の所為で社長たちにも迷惑かかる…折角もらえた仕事なのに…
「あの…大丈夫ですか？」
後ろから声をかけられ振り向くと若い男性が立っていて、心配そうに私の顔を覗きこむ。
「えっ！？？と、私、メイク担当、えーと、SuperJuniorの専属で…」
何言ってんの！？私！
混乱しており、口から単語だけが出てくる。
男性を見ると、目を見開いて驚いていた。
「あなたですか！俺SuperJuniorのメンバーのウニョクって言います！ここよりもう一つ上の階ですよ！一緒に行きましょうか」
うにょく…あ！
前日にSuperJuniorのメンバーの名前を覚えることに必死だったのを思い出した。
「こんにちは！すいません、ハングルはまだ勉強しきれておらず…。」
ｳﾆｮｸ「それだけ話せたら凄いですよ！あ、行きましょうか」
「あ、ありがとうございますっ、はい！」
優しく笑う笑顔は吸い込まれそうなほど愛らしく、さすがアイドル、と1人で納得してしまうほど。
彼の後についていくと、階段を上がってすぐの部屋の前で立ち止まったと思うと「ここです」と先導して扉を開けてくれた。
「ヒョク遅いぞっ、時間みろよって…誰？」
ウニョクさんの事をヒョク、と呼び近付いてきた男性がふと私の存在に気づいた。
ｳﾆｮｸ「この人が俺らの専属メイクさん！さっきそこで会った。え、と名前…は」
「申し遅れました！わ、私Aと言います。」
ﾄﾞﾝﾍ「あ、そうなんだ！俺はドンへって言います！」
ｳﾆｮｸ「他の皆はマネﾋｮﾝといると思います。あ、もうすぐ来るはずなので！」
「あ、はい！」
そうは言ったものの、気まずいな…
ジョークなんて言えない…
ﾄﾞﾝﾍ「えと、Aちゃんって呼んでも！？」
ｳﾆｮｸ「ばっか！お前馴れ馴れし過ぎるだろ」
バシッとウニョクさんがドンへさんの頭を叩いた。負けじとドンへさんもやり返して、言い合いになった。
子供の喧嘩を見ているみたいだ。
「ふっ」
急に静かになり、視線が集中しているのに気付く。
「あっ！すいませんっつっつい！」
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作者名：ゆず | 作成日時：2015年3月17日 1時
