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NO.3 ページ3
俺は自分の性がまだよく分かっていない。
詳しくは、分かることが出来ない……だろうか。
少し前までは、俺は完全に男になりたいと思い、迷いなどなかった。それを変えたのは、紛れもなく
先生だった。
中学になって、技術の授業をした時、その先生に会った。初めはそれほど特別な感情なんてなにも持っていなかった。
その先生は技術科の先生で、身長はそれほど高くなく、俺よりちょっと高いくらい、そんで年齢は20代後半で、野球部の副顧問。面白い人だった。
だんだん授業を重ねるにつれて、俺は技術が好きになった。授業はもちろん、試験勉強は人一倍頑張った方だった。
知らないうちに、好きになっていた。
それを自覚するのにはとてつもないショックと共に虚しさを覚えた。
男を好きになった。好きになってしまった。
しかも到底叶わないような相手に。
俺は本当に男になりたいのだろうか?
本当は女でもいいのだろうか?
俺はどっちなのだろうか。
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作者名:きぬ | 作成日時:2022年2月11日 12時