確かに恋をしていた。 (ページ2)

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生まれて何度、この名前を憎んだことか…。
生まれて幾つ、この体を拒んだことか…。
生まれてどうして、この性別なのか…。

吐きそうだ……気持ち悪い………嫌だ…。

先)おはようございます

綾)っぁ……おはようございます……

ドキｯ…………また……まただ。

俺は好きじゃない、好きなのは女性なのに、どうしてなのか。
俺は、性同一性障害なのかもしれない。
そう思ったのは小学生の高学年の時、
伸ばしてあった髪が嫌になった。
可愛い服が嫌になった。
女の子とつるんでいるのが苦しくなった。
私って一人称がしんどくなった。
綾子って名前が辛くなった。

髪は切って、私服は全部ズボンに変えた。
でも中学校では制服でスカートだし、正直男子の輪に入るのは気まづい、結局一人称も俺なんて到底言えなかった。
こんな俺が1番嫌だった。