三十三振目 ページ34
明石「なぁ、嘘やろ？あんさんが折れたって
どうせ何処かで自分らを喜ばせようとして万屋で買い物でもしてるんやろ？
....自分は甘味が食べたいなあ。
はよ帰ってきいや。皆待ってるんやで。国俊も蛍も、本丸人ら皆待ってるんやで？勿論主はんだって。」
ポツポツと言葉を並べていく明石国行の声色はとても悲しいものだった。
「明石の旦那」
突如声がしたと思い振り返れば釣鐘切と一緒に出陣していた薬研藤四郎がいた。
明石「なんや、薬研はんでしたか。自分になんか用ですか？」
薬研「....一応アンタには言っておかないといけない気がしてな。釣鐘切の事」
それを聞いた瞬間にを明石国行の目が大きく見開かれた。
薬研「...ったく釣鐘切も釣鐘切だよな。全く伝わってねぇじゃねぇか。
...釣鐘切が折れる前に言ってたんだ。
アンタらが幸せそうに過ごしているのを見れてよかったって。」
明石「は、？」
薬研「まぁ俺っちはアンタらよりも釣鐘切との付き合いが長いわけじゃねぇが短い付き合いでわかることはあるんだぜ？
アイツああ見えてめっちゃ心配性だからよ。秀吉のところにいた時でさえずっとアンタら来派の心配をしていたんだ。....ったく何処まで心配性なんだか。」
呆れたように話す薬研だかやはり何処か悲しみを帯びていた。
薬研藤四郎はガシガシと自分の頭を掻いた後明石国行の目を真っ直ぐ見据えた。
薬研「釣鐘切国行は折れた。...それはもう変えられない既成事実だ。でもそれをいつまでも悲しんでるの見たら釣鐘切なんて言うだろうな？」
薬研藤四郎は薄く微笑んだ後何処かへと去って行った。
明石「釣鐘切の事や。...近くにおるんやろ？なぁ？」
明石国行がポツリと呟いた言葉に返事するように風がすうっと吹いて行った。
明石「...ふっ、なーんや居るんやないの
釣鐘切」
明石国行は心の中でまた釣鐘切に会えるのを願って空を仰いだ。
_END
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白兎 - 更新頑張ってください！ (2020年2月25日 14時) (
レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
雪 - 検非違士出現での重傷来派を庇って。または闇堕ち→釣鐘ちゃんが自らを抑えて「俺を…折って…？」→渋る蛍と愛ちゃんに、らしくもなく号泣しながら明石が＿＿＿。とかの刀剣破壊Endよくないですか？可愛い子ほど悲劇は悲しい。ですからね！更新待ってます☆ (2016年10月30日 7時) (携帯から) (レス) id: 92872268e9 (このIDを非表示/違反報告)
クロエ - とても面白いです！！更新無理せずに頑張ってください(*´∀｀*) (2016年9月20日 19時) (レス) id: cd7c9663b1 (このIDを非表示/違反報告)
増子 - 明石で男主は本当にありがとう (2016年8月29日 2時) (レス) id: 193e3c63af (このIDを非表示/違反報告)
猫耳 - 面白いです！！！ 更新待ってます！！！ (2016年8月20日 23時) (レス) id: eb196c576e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：陰陽師(仮) | 作成日時：2016年3月19日 15時
