赫い月の覇者

月のお目覚め ページ34

私の名前はAA。

『あ…おはよー』

雷｢ボス…良かった…！」

手術から目覚めたマフィアのボスだ。
昨日、天羽組の北岡くんを助ける為、京極組の一条康明の前に立ちはだかった。と言ってもあっちは私がやったとは知らないだろうけど。そしてその時、重傷を負った。

一条｢逃すかよ！」グサッ！

『っ！…(急所は外れてる…かな)』

正直、刺さるまでは良かった。でも一条は普通に抜かなかった。それを斬り上げ、私の体を裂いた。

一条｢…この血から見て、生きれる確率は無いな」

『(あぶな…)』

煙幕が晴れる前に逃げられたのは幸いだった。
でも出血多量だ。2人とも。

優華｢Aちゃん！」

『優、華』フラッ

空｢やばいよ…！重傷じゃん…」

急いで病院まで搬送からの手術。その前に天羽組のみんなと話したけど。
そして今。起きたら幹部に囲まれてる。まぁ仕方ないけど。

優華｢命に別状がなくて良かったわ…でも、その」

『？どうしたの？優華』

優華｢…傷が、残るの」

斬られた傷が残る…まぁ普通だよね。重傷だったし。
…そう思っていたがそうでも無いらしい。幹部みんな揃って顔面蒼白。どうしたー？

雷｢傷って…ボ、ボスの体に？！」

蓮｢ダメダメダメ…どうにかできないの…！」

優華｢そうよね…やっぱり…あぁ、なんでこんなこともできないのかしら！私ったら…」

『あ、あのー。私気にして無いよ。仕方ないし』

幹部｢よくない！」

えぇー。本当に大丈夫なんだけど。

空｢Aちゃんに傷…嘘だ嘘だ嘘だ…(真顔)」

翡翠｢…やはり天羽組も京極組も同じです…！無くせばいい、そうすればA様のお身体に傷などつかなった…いっそ、この辺の組織一体潰して…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

『…あー！もう訳わかんない！何？傷が嫌なの？ならタトゥーでも彫る？これなら傷じゃ無いし…』

幹部｢タトゥー…だと？」

病室がシーンとなった。みんなに稲妻が走ったかのように見えた。

雷｢ボスがタトゥー…？絶対痛いっすよ」

蓮｢…そうだよ、痛いよ。絶対」

優華｢もちろん、Aちゃんがいいと言うのなら彫るけど…痛いわ」

空｢Aちゃん痛いの苦手じゃん。絶対やめといた方がいいよ〜？」

翡翠｢…A様のお身体に更なる痛みを…？確かに傷は無くなるが、A様が痛みに悶えるなどあってはならないっ！やはりこの辺の組織を潰しておけば…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

結局あーだこーだうるさかったので、タトゥーを彫ることにしたのだった。

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