戦争の足音 ページ29
私の名前はAA。
『……』
現在、少し機嫌が悪いマフィアのボスだ。
ことの発端は少し前、空と和中さんが手合わせした翌日のこと。
蓮「ボス、ちょっとというか、だいぶやばい」
『?…どうしたの?』
蓮「落ち着いて、聞いて…天羽組がブラジルマフィアと手を、組んだ」
『?!』
どうして…?なんで、そんな、“裏切る”ような真似を?
空「?!…それってまずくな〜い?」
雷「だいぶまずい。なんのつもりだ?」
蓮「分かんない…でも、警戒した方がいい」
優華「…Aちゃん」
『分かっ、てる。大丈夫』
“裏切り”、私が最も嫌う言葉。
もちろんいい意味じゃないから嫌うのは当然なんだけど…自分の奥底のなにかが強く、この言葉拒んでいる。
そしてさっきから、ヒューッという音が頭に響く。ずっと、ずっと、聞こえる。
優華「…____!__ちゃん!…Aちゃん!」
『?…あれ、ゆう、か。ヒューッ、どう、した、の?ヒューッ』
雷「…!(涙が…)」
頬に何か伝わる。涙?
優華「今日は、もう休みましょう?」
『まだ、お昼だよ?』
蓮「…大丈夫。ゆっくり寝よう」
『…うん』
その日はこれ以上何もしなかった。出来なかった。
ベッドに入ってからも、これが何かの間違いであることを願った。でも、それは叶わなかった。
雷「薬の、密売」
優華「…本当にそうなの?貴方の隊を疑うわけではないけど…これは、酷いわ」
蓮「…分かってるよ。でも、吐かせた情報だし、間違いはない。それに、その他の組…京極組とかはもう動いてるみたい」
『…』
雷「ボス。どう、しますか」
空「…(天羽組…許さない)」チャキ
『分かってるよ…分かってる』
一息置いてから話を続ける。
『天羽組は、私たちに何もなしにブラジルマフィアと手を組んだ。これだけでもこっちとしては危ないし、到底許される行為ではない。それに加えて薬をばら撒いた…覚悟はできた、寂しいけど、仕方ない…』
雷「…うす」
蓮「…僕と雷で行くよ。ボスはここで待ってて」
雷と蓮が出ていった。本当に始まってしまう…全面戦争が。
色々な感情がごちゃ混ぜになっている。気分が悪い。
『…ちょっと、外の空気吸ってくる』
優華「…私も行くわ」
そして私は会議室を後にした。空気が重く、暗く感じた。
優華「…Aちゃん少し、散歩でもしましょう?」
『うん、わかった』
ビルを出て、少し歩く。連れ出されたのは華やかな街、黒焉街だった。
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海藍 - 頑張ってください! (2023年5月9日 22時) (レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
夜桜 - 海藍さん» コメントありがとうございます!元気出ました。がんばります! (2023年5月8日 21時) (レス) id: 13b1794c99 (このIDを非表示/違反報告)
海藍 - なるべくで良いので投稿頑張ってくださいなるべくで良いので! (2023年4月30日 21時) (レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
海藍 - 初めてとしては色々な設定が決められていて面白いです! (2023年4月30日 21時) (レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
海藍 - こんにちは!海藍と申します! (2023年4月30日 21時) (レス) id: 34bd24184d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜桜_2525 | 作成日時:2023年4月6日 14時