赫い月の覇者

手合わせ ページ28

2人がスポンジ剣で斬り合う中、華太くんがやって来た。
今は空が防戦中。

華太｢…これは」

『手合わせして貰っちゃった。どうなるかな？』

北岡｢和中の兄貴強いですよ？空さんも強いと思いますけど…」

『空は和中さんみたいに刀一本じゃないし、相手にすると結構苦戦するんじゃないかな』

そう言った途端だった。空が懐から銃を取り出した。

空｢ばぁ！」バンッ！

和中｢っ！」

弾は頬を掠めた。でも弾はBB弾だから怪我はしないだろう。
そこからは空が攻める。銃だけでなく苦無、煙幕…おまけに画鋲とか。とにかくなんでも使ってる。

『…さーてと、そろそろやめさせなきゃ。爆弾使われたらただじゃ済まないし』

飯豊｢(爆弾？！ここ吹き飛ぶぞ？！)」

とは言ってもあの2人の戦いに入るのは大変。気配殺していかないと。
鞘に収めたナイフを持って、できるだけ静かに、気づかれないように近づく。

『ｽｰ…(集中！)はーいそこまでー！』

2人｢！！」

2人のスポンジ剣を手から落とす。うまくいって良かったー。

華太｢(和中の兄貴も空さんも気づいてなかった。しかも剣を落とされた…なんて強さだ)」

飯豊｢す、すげぇ…」

『流石にこれ以上やると危険なのでおしまいです！』

空｢あぁ〜、疲れたよーAちゃ〜ん」

『わっ、ちょっと凭れないでよー。重いって』

終わって気が抜けたのか、空がグイグイと寄ってくる。重い。

『ごめんなさい、和中さん。無理なお願いしちゃって。でも凄かった！2人共』

空｢えへへ〜、そーでしょー？」

和中｢庖丁解牛、2人共見事な腕前だった」

空｢そりゃどーも〜」

『私も？私戦ってないよ？』

空｢Aちゃん僕ら止めたじゃん。普通無理だよ。巻き添え喰らうだけ」

『そっかー、えへへ。照れるなぁー(照れ照れ』

和中｢…鮮美透涼(Aの頭撫でてる」

空｢ちょっと〜、ずるいぞー」

恥ずい。最近こんな思いしかしてない。

『じゃあそろそろ帰ろうかな。いい時間帯だし、怒られてまた出れなくなったら大変だしー』

空｢そだねー、帰るわー僕達」

みんなと別れ、帰路に着いた。

『…で、どうだった？和中さん』

空｢うーん、強かった。一発くらい入れれたら良かったのになー」

｢まぁ、本気でやったわけじゃないし、いいけどねー」と空は言った。負けず嫌いかな？

『明日はどうしようかな』

空｢また来る？」

『うん！そうする！』

明日も楽しみ！

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