上限の参_猗窩座_ ページ6
煉獄 side
俺が奥義を出すと、猗窩座の腕が俺の腹部をめがけて
腕を突き出してきた。貫通するのは、目に見えていた。
『カハッ...!!』
しかし、血を吐いたのは意外な人物で。
ここにいるはずのない人だった。
『ゴフッ...間に合ってよかったよ、きょーちゃん!
とりあえず、いのは炭くんときょーちゃんと善くんとねーちゃんを蝶屋敷まで送って。俺の鴉を飛ばして、報告はしてあるから。』
嗚呼、俺はまた、刻宗に守られてしまった。
煉「刻宗は...どうするのだッ...!!!」
『俺は必ず、蝶屋敷まで迎えに行く。俺を信じてくれ。年下の俺だが、これでも鬼殺隊最強の称号を与えられているんだ。残りの話は、蝶屋敷でな!きょーちゃん!』
煉「わかっ...た...」
乗客の負傷者達は、既に隠に運ばれていた。
嗚呼、くそ、意識が遠のいていく。
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刻宗 side
『さぁさぁ上弦の参よ。絶対に逃がさんよ?俺が屋敷へ帰るのは、お前の首を斬ってからだ。』
正直言って、もう意識が飛びそうだ。
だけど、ここで終わる訳には行かない。絶対に。
猗「なんという闘気だ!これまで出会った鬼狩りの中で、一等強く、最も至高の領域に近い人間だ!俺は猗窩座!お前の名は、なんという!」
『鬼殺隊 時柱 刻宗 Aだ。そんなことを話している暇はあるのか?』
『時の呼吸 肆ノ型 時光万象』
その瞬間、猗窩座の周りには時計の膜が出来て、無数の時計の針で攻撃される。もちろん、俺も一緒だが、別にいい。俺は、猗窩座の首に純白の日輪刀を押し込むだけ。
猗窩座(夜明けが近づいてきてしまった...逃げないと、陽光の影になる所へ、早くッ!)
『言っただろう?逃がさない、と。』
俺は、腹に力を入れる。飛んできた拳だって止めた。
猗「おぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
『う、ぐぉぉぉぉっ...!!!』
陽光が差す直前に、猗窩座は自分の腕を引きちぎり、森林の中へ消えていった。
『う、ゴフッ...ケホッケホッ...早く、ちょ、やしき...へ...』
その瞬間、俺の意識は途絶えた。
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作者名:点P | 作成日時:2022年2月3日 21時