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「早速来てくれたんだ、ありがとう」
部屋につくともうマキマは椅子に座っていた。
パワーは部屋に入ってからは大人しくなって
俺の後ろに少し隠れるようにマキマを見ている。
「パワーちゃんも怪我したって聞いていたけど
その様子だと、もう大丈夫そうだね」
俺の腕を掴むパワーの手に力が入る。
「本題に入ります。
二人には早川君の家に行って、一緒に住んでもらいます」
早川の家に…?
どうして?
魔人も悪魔も大っ嫌いなのに?
「それと、A君は正式に特異4課に配属になったから、これからよろしくね」
にっこり笑うマキマ。
「それで、さっきの話の続きだけど…」
パワーを置いて俺はマキマと車に乗り込んだ。
「お土産なにがいいかな」
鼻歌でも歌いだしそうなマキマ。
俺はシートベルトを締めて隣に座っている
これから俺はマキマと買い物
俺たちが早川の家に行くための書類はすでに出来上がっていて、パワーは「乙女には大掛かりな荷づくりがあるんじゃ!」といって部屋に引きこもってしまった。
仕方がないから二人で行こうという事になってしまったが正直遠慮したかった。「行こう」と言うマキマに返事をするのがやっとだった。それくらい彼女の言葉は絶対的。
パワーは荷造りを終えたら別の職員が送ってくれるらしい…。俺もそっちのが良かった。
「早川君は確か珈琲が好きだから、おいしい珈琲とか…、豆だと抽出に時間かかるかな?」
あとは珈琲に合うお菓子でも買おうと思うんだけどどう思う?
マキマの質問に「いいと思う」とだけ返す。
「じゃあそうしよう」
話はそこで終わり、静かな空間には車の走る音しか聞こえない。
マキマのよく行く店に入り買い物を済ませ早川の家に向かう。
「皆とは仲良くできそう?」
「…はぁ、まあ…」
「それは良かった。君には期待してるんだよ、私だけじゃなくて皆がね」
皆が…?
意味深な言葉にひっかかったが
彼女はもう窓の外を見ていた。
車から降りると、静かに発進する。
「早川君によろしくね」
車はウィンカーを出すと左へ曲がる。
右手に渡されたお土産、
左手にキャリーケース引きずりながら
言われた番号の部屋へ向かう。
部屋の前までつくと中から女の声が聞こえてきた。
多分パワーだろう。
どうやらちゃんと到着していたようだ。
チャイムを鳴らすとすぐに家のドアが開く。
「こんばんは…」
ドアの向こうには目を見開く早川とデンジが居たのだった。
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ブブ(プロフ) - ととさん» また読んで下さってありがとうございます(*^^*) ととさんもお体には落ちをつけくださいね!少し油断すると風邪を引きそうになりますから! (2022年12月10日 7時) (レス) id: 1b530ea863 (このIDを非表示/違反報告)
とと - どんどん面白くなっていきますね〜!!体調不良に気をつけて下さいね! (2022年12月9日 17時) (レス) @page29 id: 4f3997e613 (このIDを非表示/違反報告)
ブブ(プロフ) - 佐藤さん» コメントありがとうございます!嬉しいです♡ ありがとうございます、佐藤さんもお体にはお気を付けくださいね(#^^#)お暇なときにでも読んでいただけたら嬉しいです♪ (2022年11月25日 20時) (レス) id: a83a72b2d4 (このIDを非表示/違反報告)
佐藤 - コメント失礼します。とても面白いです!お体に気を付けて作者様の無理のないようこれからも頑張ってください!応援しています! (2022年11月25日 9時) (レス) @page15 id: 76e6162b40 (このIDを非表示/違反報告)
とと - はい!読ませて頂きます! (2022年11月25日 1時) (レス) @page15 id: 4f3997e613 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ブブ | 作成日時:2022年11月14日 15時