最後の初恋 3 (ページ10)

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日本は何度か訪れたことがあるけど、修学旅行で来たのは初めてだ。パシャパシャと写真を撮りながら、来年クラス担任を持つことになっている俺への最後の休暇的な感じなのかな、とその理由を考える。

カメラの向こうには、楽しそうに笑う生徒がいる。最終日だからか、思い残すことがないように楽しんでやろうという気概すら感じる。

「ロンジュン先生〜！こっち撮って！」
「はいはい、今行く」

グイグイと裾を引っ張られ、ほとんど連行される形で生徒の元へ。そのままフェリーの上でいい笑顔を浮かべる生徒にシャッターを切る。カメラを下ろせば、わらわらと寄って確認をしに来る。

「えー、先生私半目じゃん〜」
「文句言うな文句を。このタイミングで瞬きしたシヒョンが悪い」
「うわ！理不尽！もう一枚！」
「もう一回文句言ったら半目の方提出するからね〜」

冗談を言うと、定位置に着いた生徒達が「卒アルに載ったら終わるんだけど！」と無邪気に笑った。こういう関わりは学校に勤めている者だけに与えられる特権だと思う。だから、ドンヒョクやマクヒョンは忙しくてもあんなに頑張れるんだとも。

この学年も、来年には受験生となる。今みたいに無邪気な笑顔を浮かべられるのも今年で最後か、と自分のことじゃないのに苦い気持ちになる。そして同じタイミングで浮かぶのは、昨日のある出来事だ。

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