最後の初恋 3 (ページ42)

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街灯がやけに目立つ暗がりでロンジュンは頭を抱えてしゃがみ込んだ。そして、大きなため息をつく。「…ドンヒョク、感情で動くなよ。お前らしくない」

ただでさえ小さな身体をさらに縮こませ、むぅ、と可愛らしい声を上げている。こうやって俺らの意見が真っ向から対立するのは、随分久しぶりのことだ。

最後にこうなったのはいつだっけ。そうだ、あの懐かしい校舎の廊下でだ。「今」と「未来」のそれぞれを願うがゆえにぶつかった、高校2年生の冬。

あの時のロンジュンは俺の意見を尊重してくれた。それくらい、互いにあの子のことを大切に思っていたから。

今だってそうでしょ？ロンジュナも、俺が思っているのと同じくらい、Aとチョンロのことを慈しんでいるでしょう？

「ロンジュナ」ガシガシと髪の隙間で手を動かしたロンジュンは俺の声に顔を上げた。疲れて少し赤くなった瞳が俺を見る。

そして数秒流れた沈黙の末、彼は「…分かったよ」と呆れたように笑った。

「ありがと」
「ドンヒョクは本当におせっかいだよな」
「こういうのロンジュナしか頼めないもん」
「そんなに軽いことじゃないよ、これからは」

「俺らが動いたところでさ。結局は、あの2人次第だ」立ち上がったロンジュンはそう言うと、さあ帰ろうと歩みを進めた。その後に続く俺は、街灯が照らし明るくなった黒髪を眺めた。