最後の初恋 3 (ページ24)

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-若さ　消える宇宙- ページ24

初めて目を合わせた時。俺とは正反対の人間だとすぐにわかった。

「わ！すごい背高いじゃん！名前なんて言うの？」

俺を見て目を丸くしたかと思いきや凄い勢いで駆け寄ってきて、少し低い位置から明るい音を出す。そのキラキラした瞳に、思わず後ずさってしまったのはこれからもずっと秘密だ。

「ぱ、パクチソン…」
「へえ、チソン！俺ジョンチョンロ！ねえ、バスケ部入らない？」
「えっ、チョ…？バスケ部？」
「もう、自己紹介したばっかじゃん！チョンロ！バスケ部！」
「ごめ…うん…？チョンロはバスケ部なの？」
「うん！もう練習参加してる！」

「なんだっけ、あれ、す…スイセン！」少し不安定な発音。チョンロが中国からこっちに来て数年しか経っていないと知るのは、少し先のこと。

推薦ってバスケの推薦のことか。凄いなぁ、この高校のバスケ部強いって聞いたことあるから、チョンロはすごく上手なんだろうな。

彼の輝く瞳を見ながらそんなことを考える。その間、チョンロは「チソン背が高いから絶対に活躍できるよ！バスケやらない？」と勧誘を続けていた。

ダンス部に入ることを決めているからと断ると、ものすごく残念そうに分かりやすく肩を落としたから、表情が豊かだなって、心の中で微笑んでしまった。

それから彼は俺の隣によくいるようになった。いや、俺が彼の隣にいるようになったのかもしれない。チョンロの明るくて暖かい雰囲気がすごく心地良くて、ちょっとしたことでも興味深そうにしたり、大きく笑ったり、感動したり。その度にその瞳が輝くのを見て、宇宙みたいだなって、無限の可能性を感じたんだ。

だけど、その瞳の宇宙が霞むようになったのは、高2に上がったときのこと。