最後の初恋 3 (ページ13)

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離任式ページ13

修学旅行から帰ってきたかと思えばあっという間に年は明け、冬休みが明けたと思えば一つの区切りのようなイベントがやってきた。

在校生からしたら入学式よりも大きいイベント。それが離任式だ。

「別に強制登校日じゃないけどさ、外出るの好きだから私」
「Aはどうせロロ先生の顔拝みに来たんでしょ」
「ロロ先生の顔は拝めるだけ拝んどけっておばあちゃんが言ってた」
「おばあちゃん超古参じゃん」

「それで言うなら私はジェノ先生かな」体育館で体育座りをしている私たちは、暇すぎてくだらない話をし始める。ソアは前ジェノ先生の顔面が好きだって言ってたな。奥さんができたとかは関係ないとも言ってたから、おそらく私とは違う種類の「好き」なのだろう。

司会担当の先生である教頭先生が挨拶をし始める。「私はいなくなりません。もう一年よろしくお願いします」とか言ってる。えー、教頭先生あまり好きじゃなかったんだけど、いなくならないんだ。顔怖いから廊下で会うと萎縮しちゃうんだよね。

「一年の担当の先生から紹介していきます」その声で、去る先生たちが前に整列する。盛り上がっているのは一年生が座っているあたりだ。正直私たちには関係がないので、ボーッとするだけ。

次が二年生の先生たち。前に出てきた中でクラス担任をしている人は1人もいなかったので、来年も私のクラス担任はジェノ先生であることはほぼ確定。それ以外は特に面白みもない内容だった。

なんかあまり面白くないんだけど。てかロロ先生どこにいるんだろ？先生に会いに来たみたいなものなのに。先生という生き物は大体体育館の端に立っているのでその辺りを探してみるも、見当たらない。

まさか、ロロ先生今日欠席…？え、低燃費の域を超えてない？

想像以上の低燃費振りに焦っていたら、三年生担当の先生たちの紹介は終わっていたようで、その他の先生たちの紹介に入っていた。

数人の先生が前に立つ。そのうちの1人を見て、目を見張った。