最後の初恋 3 (ページ1)

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ロロ先生？なんでここに？

「…え、先生、韓国にいるんじゃ」

見間違い？めっちゃ似てる人？でも韓国語話してたし、肩にかけているトートバッグはめちゃくちゃ見覚えのあるものだ。その中にはいつものように、あのタブレットが入っているのだろうか。

私の言葉に被せるように先生は「シックスマン」とだけ言った。

「シックスマン…？」
「それより他の班員はどうしたの」
「あー…」

置いて行かれた、って言うのも気が引ける。あの子たちは私に悪気があってやったわけじゃなくて、単純にあのメンバーで行動したかっただけ。私自身も特に気にしていなかった。あの子たちを売るような、つまり悪いように言うのは避けたい。でも先生から見たら、自分のこの状況は明らかにおかしすぎる。

どもる私を上から数秒見つめたロロ先生は、はぁ、と小さくため息をつくと「ちょうどいいや」と口にした。

「…何が？」
「俺もちょうど1人なんだよね」

私の頭の中にその言葉がこだまする。
左辺に「私は今1人」＋「俺もちょうど1人」という式ができ、イコールを繋いだ右辺にじわりと浮かぶ言葉。しかし存在するだけで私の心臓を早めるには十分すぎて、言葉にすることはできず、魚のように口をパクパクさせることしかできない。

「え、えっ、それって、」
「班員2人。少ないけどいいでしょ」

「班長は俺ね」ほら行こう。そう言ってずっと握られていた腕を引かれるまま、私は人混みに流されていった。