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「え、なにってリハだけど？」
「え、リハ？なんの？」
「ブラボー」
パチパチパチ、と拍手の音が隣から聞こえ、まさかと思い見ればジェノが麗しい腕を動かしていた。え、まってジェノ？？？君
混乱する俺を他所に、ウンウンと頷いているジェノ。いやなにその頷き？てかこの2人どうしちゃったの？
「完璧だね、オスカーだって貰えちゃいそう」
「ジェノ？？だいぶ酔ってるね？」
「俺酔ってないよ」
「酔ってる人ほどそうやって言うんだよ？」
とりあえず恥ずかしくなってきたので腰を下ろし、店員さんから水をもらって彼に渡した。ありがとう、と受け取ったはいいもののすぐテーブルの上に置かれる。飲まないんかい。
「映画だと思えよ。
景色も、風も、空も、全部自分のために用意されたものだと思ってさ。そうすれば、なんも怖いものないんじゃないの？」
映画。
きっとドンヒョクは、全ての環境が、俳優が演技をするために作られたセットのように思ってしまえば、全て自分の想像通りに物事が進んでいくような気がして不安がなくなると言いたいのだろう。
でも、そう思ったとしても、映画とは大きく違うことがひとつだけ残ってしまう。
「…でも、シナリオ通りに行くとは限らないよ」
こちら側がセリフを用意していても、脚本を準備していても、相手がそれ通りに動いてくれるとは限らない。
必ずハッピーエンドで終わるとは言い切れない。
俺は、自分の気持ちを曝け出さず隠し通していくことよりも、告白がうまくいかなかった場合にAと一緒にいられなくなることの方がずっと怖い。彼女の笑顔を一番近くで見られなくなってしまうかもしれない可能性が少しでもあるだけで、今のままでいいんじゃないかって思うんだ。
「何でそう思うの？」
ジェノの質問に少し間を空けて答える。「俺にとってのハッピーエンドは、Aにとってはそうじゃないかもしれないから」
「俺は、Aと一緒にいられなくなる方が辛い」俺の言葉に、2人はしばらく黙った。考えを巡らせているように、それぞれ視線を別の方に向けながら飲んだり食べたりしている。騒がしい他のテーブルに囲まれている中で、俺らのところだけ葬式後かってくらいにやけに静まっていた。
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ジュン(プロフ) - jen（読み垢です）さん» またコメントして下さり感激です…ありがとうございますTT 一区切りというところまでお話が進みますので、是非とも最後までお付き合い宜しくお願い致します！jenさんこそ日々の時間を割いて読んで下さり、本当にお疲れ様ですTT (2023年3月25日 5時) (
レス) @page31 id: 3eac17ee35 (このIDを非表示/違反報告)
jen（読み垢です）(プロフ) - 泣くほど待っていて、読んだら泣けてきました どうしよう…切なくて耐えられないです お話も一旦終わりに近づいているのかな…嫌だな…泣 ジュンさんお疲れ様です (2023年3月23日 21時) (レス) @page24 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - jen（読み垢です）さん» わーー！jenさん！早速お声かけて下さり嬉しいですTT 本にしてくださいだなんて初めて言われました笑 そんな事を思ってくださるなんて感激しておりますTT これからも読んで下さる方が楽しめるような展開になるよう頑張りますね:) 待っていて下さい！ (2023年2月10日 17時) (レス) id: 2f0aad5d81 (このIDを非表示/違反報告)
jen（読み垢です）(プロフ) - ドキドキワクワクしつつの…５泣！他のお話とも絡んでいるし…ジュンさんすごい…本にしてくださいな！で、あちらも各先生の恋愛やらプロポーズやら知りたいし…待ってます^_^ (2023年2月10日 11時) (レス) id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ジュン(プロフ) - なんと…ついに5まで来てしまいました…これからも宜しくお願い致します！感想やご意見、ご指摘等ありましたら気軽にお声掛け下さい！ (2023年2月5日 11時) (レス) id: 2f0aad5d81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ジュン
| 作者ホームページ：http://commu.nosv.org/p/baekotowhani/
作成日時：2023年2月5日 11時
