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「えっとでは、ベッ キョンさんがAさんの腰に手を回して、車に誘導してください」
「あ、はい」
「お母さんはここに立ってて見送る感じで！」
週末。
ベクくんと私は、ベクくんの実家に来ていた。
もちろん・・・
《カシャ、カシャ…》
カメラマン付きで。
「ねえなんか変な感じ・・・私の顔出ないよね」
「でないよ、モザイクかけるって」
「よかった・・・」
「はい、おっけーです！
じゃ次はお母さん中に入ってもらって、2人の写真撮りま〜す」
なんとも言えない、この気持ち。
写真に取られてるからか、自然な表情が出来ない・・・
「ベッ キョンさん、Aさんの髪撫でたり手握ったりまあ・・・いつも通り！してください」
「いつも通り・・・だったらここで押し倒しますけど大丈夫ですか？(笑)」
冗談っぽく言ったベクくんの言葉に。
カメラマンの人も笑ってるし。
笑えないの私だけ・・・
「もう！何いってんの！」
「へへ、ごめんごめん。・・・怒らないで？かわいいよ」
「そ、そんなこと言って欲しいんじゃないし」
「でもこれが終われば、後は結婚するだけなんだし。
ね、頑張って、Aちゃん♪」
なんて、なんか軽く言ってるけど。
私からしたら私生活をカメラでカシャカシャ撮られるのなんか
無縁の世界だっつーの。
ぐっ、と頭を引き寄せられると
ちゅ、とおでこに落ちてきたキス。
《カシャ、カシャ、カシャ…》
「〜っ！」
「へへ、この位した方がいいかなって(笑)」
「ばか！」
ニマニマ笑ってるベクくん。
はぁ・・・やばい、顔真っ赤。
モザイク2重でかけてもらわなきゃ・・・
「はい、おっけーです！お疲れ様でした〜」
「あーい、ありがとうございました」
さっきまでのニマニマベクくんはいなくて。
ペコペコ頭下げてる・・・
私も下げるべきなの？(笑)
カメラマンの人たちはすぐに撤収して行って。
ベクくんに誘導されるがまま、実家に足を踏み入れる・・・
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作者名：micky!!
| 作成日時：2017年4月13日 0時
