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「Aちゃん？怒ってる・・・よね？」
「・・・・・・・」
無視を決め込んで5分。
まだ横で正座してるベクくんは
子犬みたいに眉を下げながら。
私の機嫌を伺ってる。
「あのね？あれには事情が・・・セフナが、ナンパしてきて。
それで、俺ら帰ろうとしてたんだけど、その・・・
横キープされて、タイミング無くて・・・」
そんなことだろうと、思ったけど。
もっと早く、帰ってこれなかったの？って。
どうしても、思ってしまう・・・
「でも！大丈夫！連絡先聞かれたのもちゃんと断ったし
はっきり無理って言ったし！ボディタッチも交わしたし」
なんて、いらない情報までぶっ込んでくるベクくんにイライラする・・・
なんなの？それ、言わなくてもいいじゃん・・・
「だから、Aちゃん怒らないで、本当にごめんなさい・・・許して」
ぎゅ、って私の手を取って。
ちゅ、ちゅ、って手の甲に唇を押し当ててるベクくん。
やっと視線をベクくんにむけると。
「やっとこっち見てくれた・・・ね、ほんとごめん」
上目遣いのベクくん、かわいい。
ってそんなこと言ってる場合じゃなくて。
「・・・ボディタッチされたんだ？」
「・・・っ、あ・・・えっと」
「連絡先も聞かれたの？」
「・・・・断ったよ」
「じゃあ言わなくていいじゃん・・・」
「っ、ごめん！！」
ぎゅ、って抱きついてくるベクくん。
まあ、何もなかったならいいけどさ・・・。
ベクくんが私をぎゅーしたまま
ちゅ、って髪にキスをして。
ベクくんの腕に顔を埋めると
ベクくんの匂いがして。
そのまましばらく抱きしめられていたら。
「もう、結婚するって決まって早々、ヤキモチ妬かせないでよ・・・」
って本音が漏れる・・・
「ごめんね、でも本当に。やましい事はないから！
Aちゃんのことだけが大事だし、愛してるから・・・ね？」
うん、わかってるよ。
ベクくんのこと、すごくすごく信じてるから。
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作者名：micky!!
| 作成日時：2017年4月13日 0時
