Forever Love's Kiss-2- (ページ33)

今日:12 hit、昨日:7 hit、合計:526,128 hit

83 ページ33

暫くの沈黙のあと。

くるっ、と振り返ったベクくんが。

そっと私の頬をなでて。

目が合えば、なんだか久しぶりにベクくんと目が合った気がする・・・

「・・・仕事、本当に辞めるの？」

「うん、結婚のことも話した」

「あの男にも？」

「直接は話してない。・・・でも多分耳に入る」

「・・・そっか」

そういったベクくんが、
後ろ手でカチッと火を止めて。

ぎゅ、と私を抱きしめる・・・

「・・・仕事、辞めちゃうの？」

どうして？そんな声で聞くの？

ベクくんが辞めてって言ったのに・・・

「ベクくん、辞めて欲しそうだったし。
・・・ちょうど良かったし、一日考えて、辞めようかなって」

「そう・・・Aがいいならいいけど・・・」

「ごめんね？ベクくん、嫌な気持ちにさせて。」

「ありがとう、Aちゃん」

若干噛み合ってないような会話も
ありがとう、って言葉にベクくんの不安は解消できたのかな？なんて。

ベクくんが、ちゅ、と私の頭のてっぺんにキスしてくれると。

すごくすごく幸せな気持ちになって。

そうだ、これが私の求めていたものだ・・・って。

嬉しくなってベクくんの首にしがみつく。

昨日の朝、交わした以来交わしていなかったキスに
心があったまるのを感じて。

これで良かったんだ、って自分に言い聞かせた。