NCT短編集 (ページ2)

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Yuta×同年彼女ページ2

《》、〈〉→韓国語、その他→日本語

『なぁ、なに怒っとんの』

「なんもないってば」

NCTの日本人メンバーの悠太の
幼馴染で彼女のAです。

何を私が怒ってるのかと言いますと
事の発端は悠太の発言からである。

誰との会話だったのかは分からないが
楽屋の外から聞こえたのは悠太の
"やっぱヌナ綺麗だね"って言葉。

不機嫌になってるのに自覚があったから
入りたくないなって思ってると
中からテヨンくんが出てきた。

TY《え？中、入れば？》

〈悠太楽しそうだし終わってからでいいや〉

TY《来るの楽しみにしてたし行ってあげなよ》

飲み物を取りに行くらしいテヨンくんに
促されるまま楽屋の中に入ると楽屋内に
ヌナにあたる人はいっぱいいて、あの言葉は
どのヌナに宛ててなのかは分からない。

でも、やっぱりメイクさん達は
皆さん綺麗で誰にでも当てはまる。

『あ！Aやん！』
さっきの発言を聞いてたなんて知る由もない
爆モテくんはいつものキラッキラな笑顔で
こっちに走ってきてそのまま抱き着いてきた

「ちょっと暑い、離れて」
自分でもちょっと言い方キツかったかも
って思ったけど出た言葉は戻らない。

そうして冒頭に戻るわけです。

『明らかに機嫌悪いやん。どうした？』

心配してくれる相変わずの優しさと
勝手に機嫌が悪いことの申し訳なさもあるが
やっぱりあの言葉が耳に残っていて。

幼馴染みだし、だらしない所も知られてるし
デートはできないから"こういう時"ぐらい
いつもと違う雰囲気でって思って
新しい服だしメイクも少し変えてみたけど
現場のスタッフさん達は美人な人ばっかで
そんな人たち見慣れてるんだから
ちょっと雰囲気変えたぐらい
何も変わんないかって気がしてきた。

そこに飲み物を持ったテヨンくんが
マークやドンヒョクを連れて
楽屋へ戻ってきた

MK《あ、ヌナだ。……いつもと雰囲気違う？》
DH《ヌナ、いつもとメイク違う〜》
TY《A、飲む？笑》

機嫌の取り方を知っているテヨンくんが
私の大好きな缶のココアを揺らしている

緩んだ腕から抜け出すと
あっ、って情けない声を出す悠太を尻目に
テヨンくんからココアを貰い
ドンヒョクとマクの元へ。

DH《可愛いね、ヌナ》
〈いや……ありがとう。よく気付いたね？〉
DH《いや、気付くでしょ(笑)
マクヒョンでも気付いてるのに(笑)》
MK《えぇ…》
〈(笑)〉