恋愛対象外でも好きでいていいですか？ (ページ14)

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あれから勢いで飲みすぎてしまって
結局セフン君に送ってもらうことになった。

「ベクの馬鹿～…」

「ﾌﾊｯ、また泣いてる」

信号で止まる度私の方を見てくるから涙が隠しきれない。こんなに涙腺弱かったっけ？ううん、きっとお酒のせいだ。

「こっち見ないで…」

「そんなに擦るとメイク崩れちゃうよ」

「いいもん、もう手遅れだから」

「本当だ。パンダになってる」

「うるさい」

袖をまくってハンドルを握る彼がかっこよくて、そんな一言も許せちゃう。イケメンはこれだから困る。しかもニコニコしてるとフニフニで可愛くて…あれ、酔いが回ったせいで語彙力が…

「あんまり無理しないで、またいつでも付き合うからね」

頭をポンポンと撫でてからフンワリと微笑むセフン君。彼は年下だけど頼れるし、何となく一緒にいて落ち着く気がした

カッコいいからタメ口もまあ許そう…

「送ってくれてありがとう」

「せっかく連絡先交換したんだから
ちゃんと連絡してね」

「うーん、気が向いたらね」

「待ってるから」

じゃあと一言残して
彼はスマートに去って行った。

久々に出会った新しい男の人。
この気持ちが恋に変化することはあるのだろうか。

アイツへの想いを忘れなくてはと、
気持ちばかりが焦ってしまってよくわからない。
…あぁ、また泣きたくなってきた。

全部全部ベクのせいだ。
嫌い…あんたのことなんて絶対に忘れてやる。

馬鹿野郎～！！！