恋愛対象外でも好きでいていいですか？ (ページ12)

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しばらく話していると、いつの間にか敬語も取れてきてスムーズに会話ができるようになった。プライベートでベク以外の男の人と話すことはあまりないから新鮮な感じ。

それもイケメンだからこんな機会は滅多にないだろう。その綺麗な顔をこっそり見つめると、小さめな口がゆっくりと開いた。

「で、ヒョンのどこが好きなの？」

「っ…何でそれ」

驚きのあまり飲んでいたビールを吹き出しそうになってしまった。
フッと軽く笑いながら自然におしぼりを渡すセフン君は何も気にしていない様子。

ヒョンって"ビョン･ベッキョン"のことだよね？
初対面の私たちに共通の知り合いはアイツしかいない訳だし…

とりあえず落ち着け…酔った勢いで言っちゃった？
いやまだ全然余裕だし、自分で言ったことくらいちゃんと覚えてる。

次々と生まれる疑問を頭の中で並べて、整理していると彼はまた衝撃的な言葉を続けた。

「見てたらわかるよ。あれでどうしてヒョンが気づかないのかわからないくらい"バレバレ"」

え…うそだ。バレてた？！

身体が徐々に熱を帯びてきている気がした。
…恥ずかしすぎるやつじゃん

実はベクも私が好きなこと気付いてて突き放してるとか…ありえる？思い浮かべてしまう悲しいシチュエーション。もう本当にそうだったらどうしよう…

隠してるはずなのに。
あの時もあの時も…わかってたのかな？

「慌ててるの？ﾌﾌｯ、可愛いね、ヌナ」

「うるさい…」

「顔真っ赤だよ。ほら、俺の手冷たいでしょ？」

「っ…」

頬から伝わる冷たい感触。
何だか心地よくて抵抗しないでいると、
両手でぎゅーっと頬を潰される。