検索窓
今日:5 hit、昨日:4 hit、合計:59,402 hit

. ページ36

「Aちゃん??」



『あっ…ごめんね

……毎日思ってるから、ずっと付けておくから』



また何も話してくれなくても、

私の康二くんのことが好きって気持ちに変わりはないから



指輪を指にはめて、見て!と笑いかける。



ちいさな緑色のストーンが3つ、埋め込まれているリングは私の中指にぴったりだった。



『サイズピッタリだ』



「よかった〜!やっぱり似合ってるわ」





康二くんはリングの付いた私の手を取って、

優しいけどどこか悲しそうな笑顔を浮かべた。





「俺もキーケース毎日持ち歩く

見る度Aちゃんに会いたくなる気がするけど


大阪と東京って割と遠いからなぁ」




『大丈夫だよ、新幹線あるじゃん!』




康二くんに会えるのならどこにだって行くよ。




会えるだけで疲れだって吹き飛んじゃうんだから。









なんで……そんなに悲しそうな顔するの…?




『なにかあった……?』



話してくれるまで聞かないでおこうってさっき決めたくせに、

どんどん曇っていく康二くんの表情になにか嫌な予感がした。












「……Aちゃんに次会えるのいつになるやろうって考えてた」




消えてしまいそうな声で、康二くんがそう言った。



東京に仕事できたってことは、なにか環境の変化があるのかな



落ち着くまでは忙しいだろうし会えないってこと?





それとも………





なにか別の理由があるの??



『時間さえ合えばいつでも会えるよ

私が康二くんに合わせるし』



労働時間が決まっていない職業なことに少し感謝する。


『…あんまり1人で抱え込まないでね』


「……Aちゃんは優しいなぁ…

ありがとうな…」








『…康二くん泣いてる?』




「泣いてへん!!そんなかっこ悪いことせーへん!!!」




『顔を隠しながらそんなこと言ったって説得力ないよ笑笑』






泣き顔より笑ってる顔の方が康二くんらしくて素敵だよ






「ほら!!食べたら寝た寝た!!




俺氷枕買ってくるから!」



自分が泣いている姿を見られたくないのか、話を逸らした。笑







『本当にありがとう』




「俺の方こそやで

ありがとうなAちゃん」








頭を撫でてくれる康二くんの手は温かくて、優しくて。







熱があることなんて忘れちゃうくらい好きが溢れる。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
286人がお気に入り
設定タグ:向井康二 , snowman , 道枝駿佑   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ペル(プロフ) - ゆうりんさん» 読んで頂きありがとうございます!これからも楽しんで頂ければ幸いです♪ (2022年5月13日 18時) (レス) id: d8670e4748 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりん - めっちゃくちゃ面白いです!これからも更新よろしくお願いします (2022年5月13日 6時) (レス) id: df6b20803b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ペル | 作成日時:2022年5月8日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。