目を開けて……【金豚きょー】

1． ページ1

なんでこんなことに…


最悪だ……


彼、きょーさんとお出かけなのに


よりによって


カフェに強盗犯が入ってくるなんて！！


『きょーさん……怖い。』


カタカタ震えながらきょーさんの裾を掴む僕。


↑女の子だけど口癖は『僕』


き「大丈夫や。俺がAを守るんやから。」


真剣な表情をし、強盗犯のほうを睨みつけるきょーさん。


強「そこ！何を喋ってる！！」


ガシッと僕の腕を掴み引っ張られ


首に冷たいものを当てられた。


だいたい予想はつく。


これは…ナイフだ。


でも身代わりになったらみんなを助けられる？


『強盗さん。僕を殺したらみんなを逃がしてくれますか？』


きょーさんのほうを見ると驚いた表情と悲しげな表情が混ざったような顔をしていた。


ごめんなさい。きょーさん。


私はこの方法しか選べれない。


強「そうだな。逃がしてやろう」


みんな長生きしてね…


涙を流す周りの人。


でもまだきょーさんと喋りたかったなぁ。


最後に1粒の涙を流す僕。


だんだんお腹に近づいてくるナイフ。


力を抜きかけた途端。


ブスッと言う音が室内に響き渡った。


周りの悲鳴も聞こえる。


僕死んだのかな。


でも痛みを全く感じない。


するとドサッと何かが倒れる音がした。


下を向いてみると……


一気に顔が青ざめた気がした。


だってそこには


息をしてないきょーさんが倒れていたのだから。

2．→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す