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｢あーもう、課題終わらへん！｣
｢……なんや急に、笑｣
入学してからはや一ヶ月
同級生の子達は、部活や委員会も始まりバタバタとした毎日が続いている中、
僕は、あれから何も変わらず、平凡な毎日を暮らしていた。
｢部活も思ってたよりキツいし、顧問も評判いいって聞いてたから安心してたけど、
俺、あんま合わんわ｣
｢……そうなんや。｣
移動教室へ向かっている最中、小瀧はいつものようにデカい声で愚痴を漏らしていた。
同級生には悪いが小瀧は、他の同学年とは比べ物にならないくらい顔が整っているし、友達も多くよくモテる。
なのに、何故か彼は移動教室の時も、休み時間も、クラスの中心にいるような人達のグループには行かずこうして僕と一緒に話をしてくれるのだ。
だから故によく話す小瀧だから、ますますこんな性格の僕と話してて楽しいのだろうかと不安になってしまう。
｢なぁ！なんでしげサッカー部入ってくれんかったん。｣
｢……いや、あんま気が向かへんかったわ｣
｢体験入部ん時めっちゃ上手かったやん！
小中、ずっとサッカーやってたんやろ？｣
｢……っ、、｣
｢直前までずっと入るって言ってたやん…｣
｢……っ、いや、ごめん、ごめんって笑｣
｢なに笑ってんねん笑｣
｢…いや、そんな落ち込むことないやん笑｣
｢っ、、笑
……そんだけしげとサッカーしたかったから笑｣
｢ほんまけ？笑｣
｢ほんとほんと笑｣
小瀧は、最初に俺が思っていた印象よりずっと優しい子だった。
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作者名：ピアス | 作成日時：2022年4月19日 22時
