怖い夢 ページ14
『ねえA…？もっと見せてちょうだい貴女の素敵な赤い血を……』
辞めてよ、怖い。助けてよ…。
『お前が母さんを狂わせたんだ！！どうにかしてくれ！！』
違うよお父さん、私は何もしてない。狂わせたのは父さんだよ！！
触らないで！！殴らないで！！怖い怖い！！助けて！ねえ、助けてよ！！！
周りの人『っ…。』
ヒソヒソヒソヒソ…。何言ってるの？
『ねえ、大丈夫？』
『ちょっ、あの子の家族暴力振るうからあんまり関わらない方が…。』
……私を助けてくれないの？
ナンデダレモタスケテクレナイノ
また私はぐるぐるぐるぐると暗闇に吸い込まれるんだ。
A「助けてっ！！」
私はガバッと起き上がる。…また悪夢か…。それに今度は家族の夢だなんて…。
A「………はあ…はあ……。」
まだ恐怖が残っているせいか全然息が出来ない。
どうしよう、明日は試合だ。皆に迷惑をかけられない。
必ず、試合に出ないと…
やっと息が整ってきた所で私はゆっくりベッドを降りるとクローゼットから制服を出し着替える。
A「今日は…急がなくていいや。」
部活でしっかり練習するから。
いつも通り1階に降りた。
食堂に着くとおばさんが挨拶してくれた。私も挨拶を帰すとおばさんは慌てていた。
おばさん「白鳥さん、どうしたの！？泣いてるじゃない。」
A「…え？」
私は目から零れている涙を手で拭う。本当だ、いつの間に…。
おばさん「…朝食食べて元気出しな。ほら、今日も美味しいよ。」
…おばさん。
私はおばさんが作ってくれたご飯を皆より先に食べる。
相変わらず暖かいご飯だな…。
おばさん「今日は昨日より顔色が悪いね、何かあったの？」
A「…いえ、怖い夢を見たんです。悪夢を…誰も、私を助けてくれない。」
私が下を向きながらそう言うとおばさんは言った。
おばさん「そっか…。白鳥さんもそういう事あるんだね。大丈夫、いつか貴女を助けてくれる人がいるわ。だから、助けてくれないなんて思わないで。」
おばさんはニッコリとを笑う。この人は心も暖かいから料理も暖かいのだろう。
私はおばさんの言葉に少し勇気が持てた気がした。
……ありがとう。
私はこの暖かいご飯を食べ終えると洗面所へ行って歯を磨いて顔を洗った。
A「……今日も笑えますように。」
そう祈って寮を出た。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 113人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雨紫陽花(プロフ) - 白波小雪さん» コメントありがとうございます！！作者からのお話でも書きましたがネタが無いためこの物語の続編は書かない事にしました…。申し訳ございません…！！この物語見て下さって本当に感謝です！ありがとうございました！ (2019年2月4日 20時) (
レス) id: 4235fa7708 (このIDを非表示/違反報告)
雨紫陽花(プロフ) - 菜野さん» コメントありがとうございます！！実はこの物語の続編(オリオンの刻印)は書かない事にしました…。作者からのお話でも書きましたがネタが思いつかないので…。楽しみにして下さったと思いますが本当に申し訳ございません！！ (2019年2月4日 20時) (レス) id: 4235fa7708 (このIDを非表示/違反報告)
白波小雪(プロフ) - 1話からズラーッて見ました！！凄い面白かったです(●´▽`●)続編希望……オリオンの刻印で作ってくださるととても嬉しいです！これからも頑張ってください！ (2019年2月4日 19時) (レス) id: 5a0cccdc87 (このIDを非表示/違反報告)
菜野 - オリオンで続きを作って下さると嬉しいです…！！ (2019年2月1日 1時) (レス) id: dc950b7be6 (このIDを非表示/違反報告)
零 - 他の小説が出たら必ず見に行きますから！(*´∇｀*) (2019年1月31日 0時) (レス) id: f919540a2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雨紫陽花 | 作成日時：2018年12月29日 23時
