○ ページ4
風呂から上がり、大広間に丸太のようなものが並べられた部屋に案内された。
ここで寝るそうだが、かなり、その、簡素な感じだ。嘘みたいに簡素だ。掛け布団などは無いのだろうか。これは、寝床…と呼べるのだろうか…まあ仕方ない
まだ誰も帰ってきてないので、三毛門ちゃんと連絡を取るためにケイタイを手にとった。
ボタンを押して明るくなった画面に指を走らせると、三毛門ちゃんからしっかりとメッセージがきていた。あと、ついでに巳影、そして珍しく真也からも。
こんなにたくさん一度にメッセージが届いたのは初めてで、なんだか嬉しくてニヤニヤしてしまった。
まず三毛門ちゃんの欄を開き、送られてきた文章と写真を見た。
『こっちは相変わらず平和。ねこ、いっぱいいたから写真撮ったの。』
『Aが元気か心配。体調悪いって言ってたのに。スカイダイビングなんて大変』
『巳影がいやだ』
可愛らしい猫の写真が何枚かと、あと何故か真也の寝顔。
車の中で寝てしまったみたいだ。…うーむ、癒し
三毛門ちゃんへの返信を考えながら巳影のを開くと、なんとまたもや、別アングルから撮られた真也の寝顔。
『愛しのAチャンがいなくて暇』
『黒寮大変だろうから真ちゃんの寝顔あげるね』
真也…可愛いけど可哀想に…。
…まさか、と思って真也のメッセージを開くと、案の定。
『Aさん、なんか巳影君と紫音さんが俺の寝顔送ったらしいんだけどあんまり見ないでね！！…困っちゃうな…』
う〜む可愛い
微笑みながら、真也に『可愛らしい寝顔、拝見しました』と送る。ちょっと意地悪だろうか。
三毛門ちゃんと巳影にイタズラをされて慌てて私にメッセージを送る真也を安易に想像し、私も少しくらいいじりたい欲が出てしまったのだ。ごめん。
ひとまず三毛門ちゃんに返信をして、ケイタイを閉じ、本当は明後日に着る予定だった服を取り出した。
……なんか、こう、新兎君に褒められてからめちゃくちゃ気にしているが、外見を整えるのは中々に難しい。
服とか、三毛門ちゃんに貰った物だけ持ってこればよかっただろうか。マジでセンスがないので幻滅されないか心配だ。
クソッッ凛太朗か三毛門ちゃんがいたらやれやれ言いながら髪を直してくれると言うのに。
寝癖とかも直してくれるのに。
…ペア解消後、一度も顔を合わせていない凛太朗を思い出し、また悲しい気分になった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クウ(プロフ) - 初めまして。続き楽しみです。 (2020年7月25日 17時) (
レス) id: e1d577414c (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - るーさん» 返信が遅れてすみません。ありがとうございます！短編集の件ですが、なかなか更新できていなくて、もう何話か書いてから公開しようと思っております。それまでお待ちいただけると嬉しいです！！ (2019年9月3日 7時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
るー - 夢主ちゃんがすごくタイプで好きな感じです。ストーリーも面白いです！これからも応援してます！もしよければ短編集の方のパスワードを教えてもらってもいいですか？ (2019年7月30日 23時) (レス) id: e7803b918a (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - レス返せてなくてすみません！どの激励のお言葉も嬉しく読ませていただいています！！二期始まる前に完結させれるように頑張ります……！！ (2019年7月26日 16時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
hermes753(プロフ) - 初めまして!めっちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃいました。更新待ってます!!! (2019年6月18日 0時) (レス) id: 8867b9a324 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ハト | 作成日時：2018年11月29日 11時
