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窓の外はすっかり夕暮れだ。
今日の教科の数学と英語表現は、はっきり言って簡単だった。簡単、と言うよりは勉強したところが実った、と言う感じだ。
明日からのテストに備えて部屋に戻ろう、と、思ったが……今日は、少しだけ心の準備をしたい。明日は現国と…まあ自信がある教科だ。
ひとまず悠馬に泊めてもらおうか。柳のテキストでも勝手に借りよう。
☆
めちゃくちゃ散らかった部屋。
柳は居らず、大量のチラシが散らばっている。(少し私が片したが。)
カリカリ、と机に突っ伏すほど近づいて何かを描いている悠馬。もちろん、明日のテストの勉強ではなくつい最近新兎君と話して描きめたらしい漫画のラフだ。
詳しくは知らないが、何やら必死そうな悠馬を見て、申し訳ない気分になる。
「忙しいのに泊めてもらってすみません、悠馬」
「いえ、気にせんでください。A先輩、最近話す機会も少なかったし、頼られるのは、嬉しか」
「…ありがとうございます」
私の方を振り向かずに受け答えをする悠馬。
はっきりとした自分の目標を持って行動をできる悠馬は、本当に凄い。私には到底真似できない事だ。
今日だって、勝手に出てって勝手に帰ってきて、彼に謝りもせずぼんやりと後輩を見つめている。
小さくため息をついた。
「…A先輩？」
悠馬がゆっくり振り向いた。しまった、熱中してるから聞こえてないと思っていたのに。
「…なんですか悠馬、どうかしましたか？」
誤魔化して微笑むが、悠馬は更に身体ごとこちらを向いた。
「……すんません、テスト期間なのにせからしかって……」
なんだそれは？鹿児島弁か。ひとまず悠馬は何故か自分が悪いと思っているっぽいので慌てて訂正した。
必死に言うと、悠馬はよかった、と疲れた顔で笑ってから首を傾げた。
「…A先輩、ため息ついとったから、なんかあったのかと思いました」
「…………それは、」
話してしまえば、ちょっとくらい楽になると思った。あくまで過大に干渉しない立場の猿渡先生と違って、等身大で私の悩みを受け止めてくれそうな悠馬に、話してしまえば……。
けど、悠馬は、自分の事を一生懸命やってるとこだ。そんなとこに私の下らない話を持ってくる必要は無いし、邪魔になる。
「…なんでもないんですよ」
「……」
上手く笑えて無いだろうが、わざとらしく「あはは…」と声も出した。
悠馬は少し眉をひそめた。
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クウ(プロフ) - 初めまして。続き楽しみです。 (2020年7月25日 17時) (
レス) id: e1d577414c (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - るーさん» 返信が遅れてすみません。ありがとうございます！短編集の件ですが、なかなか更新できていなくて、もう何話か書いてから公開しようと思っております。それまでお待ちいただけると嬉しいです！！ (2019年9月3日 7時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
るー - 夢主ちゃんがすごくタイプで好きな感じです。ストーリーも面白いです！これからも応援してます！もしよければ短編集の方のパスワードを教えてもらってもいいですか？ (2019年7月30日 23時) (レス) id: e7803b918a (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - レス返せてなくてすみません！どの激励のお言葉も嬉しく読ませていただいています！！二期始まる前に完結させれるように頑張ります……！！ (2019年7月26日 16時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
hermes753(プロフ) - 初めまして!めっちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃいました。更新待ってます!!! (2019年6月18日 0時) (レス) id: 8867b9a324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハト | 作成日時：2018年11月29日 11時
