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夕方。
重い足を引きずりながら部屋に向かう。
湊に起こされた……というか、正確には柳に起こされた私が座って寝ている湊の顎に衝突して、その痛みでお互い目が覚めた……のは、既に日が落ちかけた頃だった。
…寝ぼけ眼の湊が、柳に事情を話したら血相を変えて何処かに向かって行ってしまったが何だったんだろう。
期末テストの勉強を全くやっていない私は、
「まだ寝たりない」
などと言って夕食を食べに行っていた女子生徒に囲まれて安らかに眠る
そういえば私も夕飯を食べていないな…とぼんやり思ったが、もう疲れたので食べるのをやめることにした。
ガチャリ、と部屋のドアを開ける。
ひんやりした空気も、真っ暗な部屋もまだまだ慣れない。
去年までは帰ったら当たり前のように居た凛太郎の面影は、私の記憶にキツく爪痕を残している。
冷たくて暗い部屋の電気をつける夜もあった。海外研修を行うために長期間部屋を開けることもあった。
でも、必ず帰ってきてくれたのだ。
凛太郎は、必ず帰ってきてくれるのだ。
「雛次君〜〜」
不在の相方を呼び、ばそっとソファに全身で突っ込んだ。
クッションに顔を押し付けて唸る。
一通り唸ってからゆっくり起き上がった。
…ちょっと小恥ずかしい気がする。なので心の中で「ジョークですよ〜」なんて、誰にかはわからないけど言い訳をした。
きゅる…と胃が鳴った。珍しくお腹が空いている。疲れてるからもう寝てしまいたいが、こうゆう時の空腹は厄介なことに、眠りを妨げてくるのだ。
ケイタイに指を押し当てて開く。……かなりメッセージが届いているが、あまり確認しないのでそのままになっていた。
巳影にインスタント食品の有無を聞こうとして、いいや、と思い直した。
「…寝る」
面倒だ。巳影のメッセージを開いて文字を見た途端なんだか面倒になったのだ。そもそも寮も違うので向こうまで行くのが面倒くさい。
悠馬や三毛門ちゃんも思い浮かんだがもれなく白寮だ。私は何故黒寮生なんだろうか。
意志が揺らがないように寝る事を口に出して、風呂は朝入ろう、と思いながら服を脱いでその辺に放った。
実質一人部屋なのでその辺は大丈夫だ。雛次君ごめんね。
よく考えたらまだ20時なのだが、早寝はいい事だと思い眠りについた。
…眠る直前になってテストなのを思い出したがまあ平均くらい取れるかと自負して目閉じた。
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クウ(プロフ) - 初めまして。続き楽しみです。 (2020年7月25日 17時) (
レス) id: e1d577414c (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - るーさん» 返信が遅れてすみません。ありがとうございます！短編集の件ですが、なかなか更新できていなくて、もう何話か書いてから公開しようと思っております。それまでお待ちいただけると嬉しいです！！ (2019年9月3日 7時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
るー - 夢主ちゃんがすごくタイプで好きな感じです。ストーリーも面白いです！これからも応援してます！もしよければ短編集の方のパスワードを教えてもらってもいいですか？ (2019年7月30日 23時) (レス) id: e7803b918a (このIDを非表示/違反報告)
ハト(プロフ) - レス返せてなくてすみません！どの激励のお言葉も嬉しく読ませていただいています！！二期始まる前に完結させれるように頑張ります……！！ (2019年7月26日 16時) (レス) id: 28b0102360 (このIDを非表示/違反報告)
hermes753(プロフ) - 初めまして!めっちゃくちゃ面白くて一気読みしちゃいました。更新待ってます!!! (2019年6月18日 0時) (レス) id: 8867b9a324 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハト | 作成日時：2018年11月29日 11時
